本研究では、大気圧グロープラズマを用いたポリマー薄膜堆積において、原料の利用率を高めるための装置設計や処理条件などの指針を得ると共に、可能な限り堆積速度を高めるための指針について検討することを目的とした。その結果、全てのモノマーガスが放電場を通過するような装置設計にし、その上でモノマー1分子あたりに与えるエネルギー量が一定ならば、ガスの放電場に滞留する時間を一定以上にすれば、最高の堆積速度と利用率が得られることが明らかとなった。エチレンの場合では、必要となる滞留時間は1秒であり、利用効率は85%であった。
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