脱カルボニルを鍵反応とするカルボヘテロアトム化反応を用いた複素環合成法

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21750040
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 有機化学
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 倉橋 拓也 京都大学, 工学研究科, 助教 (50432365)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• キーワード: 複素環 / 触媒反応 / 遷移金属 / ニッケル

研究概要

炭素-ヘテロ原子結合のように、不活性なため反応に用いることが困難であった結合、あるいは官能基の活性化法を新たに開発して、これを触媒反応における素反応として組み込むことで複素環新規合成法の開発を検討した。検討の結果、入手容易なカルボニル化合物の遷移金属触媒への酸化的付加と脱カルボニルを鍵反応に用いる事により、炭素-ヘテロ原子結合の酸化的付加体等価体が反応系中で調製できる事に着目し、これを不飽和化合物のカルボヘテロアトム化反応に用いる事により、複素環化合物群の新規合成法の開発に成功した。

研究成果

• [雑誌論文] Nickel-catalyzed intermolecular codimerization of acrylates and alkynes. (2011)
  • 著者名/発表者名: Horie, H.Kurahashi, T.Matsubara, S.
  • 雑誌名: Chem.Commun. 47 ページ: 2658-2661
  • 査読あり
• [雑誌論文] Decarbonylative Cycloaddition of Phthalic Anhydrides with Allenes. (2011)
  • 著者名/発表者名: Ochi, Y.Kurahashi, T.Matsubara, S.
  • 雑誌名: Org.Lett. 13 ページ: 1374-1376
  • 査読あり
• [雑誌論文] Nickel-Catalyzed Cycloadditions of Thiophthalic Anhydrides with Alkynes. (2011)
  • 著者名/発表者名: Inami, T.Kurahashi, T.Matsubara, S.
  • 雑誌名: Org.Lett. 13 ページ: 1912-1915
  • 査読あり
• [雑誌論文] Nickel-Catalyzed Cycloaddition of Anthranilic Acid Derivatives to Alkynes. (2011)
  • 著者名/発表者名: Maizuru, N.Inami, T.Kurahashi, T.Matsubara, S.
  • 雑誌名: Org.Lett. 13 ページ: 1206-1208
  • 査読あり
• [雑誌論文] Nickel-catalyzed Cycloadditions of Benzoxazinones with Alkynes: Synthesis of Quinolines and Quinolones. (2011)
  • 著者名/発表者名: Maizuru, N.Inami, T.Kurahashi, T.Matsubara, S.
  • 雑誌名: Chem.Lett. 40 ページ: 375-377
  • 査読あり
• [雑誌論文] Nickel-catalyzedDecarbonylativeCycloadditionof PhthalicAnhydrideswith1,3-Dienes. (2011)
  • 著者名/発表者名: Fujiwara, K.Kurahashi, T.Matsubara, S.
  • 雑誌名: Chem.Lett. 40 ページ: 322-325
  • 査読あり
• [雑誌論文] Nickel-catalyzed [2+2+1] cycloaddition of alkynes, acrylates and isocyanates. (2011)
  • 著者名/発表者名: Ozawa, T.Horie, H.Kurahashi, T.Matsubara, S.
  • 雑誌名: Chem.Commun. 40 ページ: 8055-8057
  • 査読あり
• [雑誌論文] Selective synthesis of trienes and dienes via nickel-catalyzed intermolecular Cotrimerization of Acrylates and Alkynes. (2011)
  • 著者名/発表者名: Horie, H.Kurahashi, T.Matsubara, S.
  • 雑誌名: Chem.Commun. 40 ページ: 7229-7230
  • 査読あり
• [雑誌論文] Decarbonylative cycloaddition of phthalimides with 1,3-dienes. (2010)
  • 著者名/発表者名: Fujiwara, K.Kurahashi, T.Matsubara, S.
  • 雑誌名: Org.Lett 12 ページ: 4548-4550
  • 査読あり
• [雑誌論文] Nickel-catalyzed [4+2] cycloaddition of alkynes to carbonylsalicylamides via elimination of isocyanates. (2010)
  • 著者名/発表者名: Yoshino, Y.Kurahashi, T.Matsubara, S.
  • 雑誌名: Chem. Lett. 39 ページ: 896-897
  • 査読あり
• [雑誌論文] Nickel-catalyzed cycloaddition of salicylic acid ketals to alkynes via elimination of ketones. J. Am. (2009)
  • 著者名/発表者名: Ooguri, A.Nakai, K.Kurahashi, T.Matsubara, S.
  • 雑誌名: Chem.Soc. 131 ページ: 13194-13195
  • 査読あり
• [雑誌論文] Nickel-catalyzed decarboxylative carboamination of alkynes with isatoic anhydrides. (2009)
  • 著者名/発表者名: Yoshino, Y.Kurahashi, T.Matsubara, S.
  • 雑誌名: J.Am.Chem.Soc. 131 ページ: 7494-7495
  • 査読あり
• [学会発表] メチレンシクロプロパンをC1合成素子として用いたニッケル触媒による無水チオフタル酸との環化付加反応 (2011)
  • 著者名/発表者名: 井波輔、倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 日本化学会第91春季年会
  • 発表場所: 神奈川大学横浜キャンパス
  • 年月日: 2011-03-26
• [学会発表] ニッケル触媒を利用したo-ハロアニリンとアルキンの環化付加反応によるインドール環合成 (2011)
  • 著者名/発表者名: 吉田有次、倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 日本化学会第91春季年会
  • 発表場所: 神奈川大学横浜キャンパス
  • 年月日: 2011-03-26
• [学会発表] オキシムとアルキンの炭素-水素結合の活性化を伴った環化付加反応によるイソキノリン環合成 (2011)
  • 著者名/発表者名: 吉田裕志、倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 日本化学会第91春季年会
  • 発表場所: 神奈川大学横浜キャンパス
  • 年月日: 2011-03-26
• [学会発表] 無水フタル酸とアルキンの脱カルボニルを伴った位置選択的環化付加反応によるイソクマリン環合成 (2011)
  • 著者名/発表者名: 芝隆宏、倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 日本化学会第91春季年会
  • 発表場所: 神奈川大学横浜キャンパス
  • 年月日: 2011-03-26
• [学会発表] コバルトポルフィリン触媒を用いたジエンとイミンの[4+2]型環化付加反応 (2011)
  • 著者名/発表者名: 若林亮太、倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 日本化学会第91春季年会
  • 発表場所: 神奈川大学横浜キャンパス
  • 年月日: 2011-03-26
• [学会発表] マンガンポルフィリン触媒を用いたエンインの環化異性化反応 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小澤卓也、倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 日本化学会第91春季年会
  • 発表場所: 神奈川大学横浜キャンパス
  • 年月日: 2011-03-26
• [学会発表] 二つの炭素.炭素結合の活性化を伴うタンデム反応によるクマリン環合成 (2011)
  • 著者名/発表者名: 中井健一朗、倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 日本化学会第91春季年会
  • 発表場所: 神奈川大学横浜キャンパス
  • 年月日: 2011-03-26
• [学会発表] 鉄ポルフィリン触媒を用いたジエンとアルデヒドの[4+2]型環化付加反応 (2011)
  • 著者名/発表者名: 藤原恭平、倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 日本化学会第91春季年会
  • 発表場所: 神奈川大学横浜キャンパス
  • 年月日: 2011-03-26
• [学会発表] ニッケル触媒によるジエンとアルキンの環化付加反応を用いたビシクロ環合成 (2011)
  • 著者名/発表者名: 堀江宏彰、倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 日本化学会第91春季年会
  • 発表場所: 神奈川大学横浜キャンパス
  • 年月日: 2011-03-26
• [学会発表] Nickel-Catalyzed Cycloadditions of Benzoxazinones with Alkynes : Divergent Synthesis of Quinolines, Quinolones and Indoles. (2010)
  • 著者名/発表者名: 倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 第57回有機金属化学討論会
  • 発表場所: 中央大学多摩キャンパス
  • 年月日: 2010-09-18
• [学会発表] 分子置換型環化付加反応による複素環新規合成法の開発 (2010)
  • 著者名/発表者名: 倉橋拓也
  • 学会等名: 日本化学会第90春季年会
  • 発表場所: 近畿大学本部キャンパス
  • 年月日: 2010-03-26
• [学会発表] 無水チオフタル酸とアルキンの環化付加反応によるチオイソクマリン・チオクロモン・ベンゾチオフェンの選択的合成 (2010)
  • 著者名/発表者名: 井波輔、倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 日本化学会第90春季年会
  • 発表場所: 近畿大学本部キャンパス
  • 年月日: 2010-03-26
• [学会発表] ニッケル触媒を用いたエノンとアレンの[4+2]環化付加反応 (2010)
  • 著者名/発表者名: 酒向沙織、倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 日本化学会第90春季年会
  • 発表場所: 近畿大学本部キャンパス
  • 年月日: 2010-03-26
• [学会発表] ニッケル触媒を用いたヘテロジエンとアルキンの環化付加反応による複素環合成 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小澤卓也、倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 日本化学会第90春季年会
  • 発表場所: 近畿大学本部キャンパス
  • 年月日: 2010-03-26
• [学会発表] 脱ニトリルを伴った[4+2]環化付加反応と炭素.水素結合活性化によるアルキン付加反応を利用したビニル基置換クロモンの合成 (2010)
  • 著者名/発表者名: 中井健一朗、倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 日本化学会第90春季年会
  • 発表場所: 近畿大学本部キャンパス
  • 年月日: 2010-03-26
• [学会発表] ニッケル触媒による脱カルボニルを伴ったフタルイミドと1,3-ジエンの環化付加反応 (2010)
  • 著者名/発表者名: 藤原恭平、倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 日本化学会第90春季年会
  • 発表場所: 近畿大学本部キャンパス
  • 年月日: 2010-03-26
• [学会発表] 脱カルボニルを伴った無水フタル酸と1,2-ジエンの位置・立体選択的環化付加反応 (2010)
  • 著者名/発表者名: 〓洋輔、倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 日本化学会第90春季年会
  • 発表場所: 近畿大学本部キャンパス
  • 年月日: 2010-03-26
• [学会発表] Nickel-Catalyzed Intermolecular Codimerization of Acrylamides and Alkynes. (2009)
  • 著者名/発表者名: 倉橋拓也、松原誠二郎
  • 学会等名: 第56回有機金属化学討論会
  • 発表場所: 同志社大学今出川キャンパス
  • 年月日: 2009-09-09