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2009 年度 実績報告書

新奇ペロブスカイト高圧相における電子物性の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 21750062
研究機関愛媛大学

研究代表者

山田 幾也  愛媛大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (30378880)

キーワード無機固体化学 / 超高圧合成 / 結晶構造解析 / 無機工業化学
研究概要

Aサイト秩序型ペロブスカイト酸化物について、15GPa・1000℃の超高圧高温条件を用いた新物質探索を行った。
1. 新たなA'イオンの探索をテーマとして、CaA'3Ti4O12(A'=Pd2+,Ag2+,Mn2+)の合成を試みたところ、いずれも目的物を得ることが出来た。基礎物性評価の結果、CaPd3Ti4O12は、非磁性絶縁体であり、PdはPd2+の低スピン状態(d8,S=0)にあることが分かった。CaAg3Ti4O12は、局在スピンを有するキュリーワイス常磁性絶縁体、CaMn3Ti4O12は、Tg=9Kのスピングラスであることが分かった。
2. A'=Pd2+系CaPd3B4O12について、新規Bサイトの探索を行ったところ、B=V,Cr,Mn,Feの合成に成功した。B=Vはパウリ常磁性金属、B=Mnは強磁性絶縁体、B=Feは反強磁性絶縁体であった。B=Crについては、強磁性金属のCrO2が不純物として多く含まれていたため、物性評価を行っていない。放射光X線回折データに基づく構造解析を行ったところ、B=Mn,Feについては、A'サイトとBサイトイオンの混合が起こっている可能性が示唆された。
3. サイト間電荷移動が報告されているLnCu3Fe4O12について、新たなAサイト希土類金属イオンの探索を行ったところ、A=Ce~Ybまでの試料を得ることが出来た。いずれの試料にも不純物が含まれていたが、磁化測定の結果、Aイオン半径の減少に伴って、格子体積の減少と反強磁性相から強磁性相への連続的な変化が観測され、LnCu3Fe4O12において反強磁性絶縁体以外の基底状態の存在が明らかになった。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (7件)

  • [学会発表] 新奇Aサイト秩序型ペロブスカイトの構造・磁性2010

    • 著者名/発表者名
      城健太郎
    • 学会等名
      日本物理学会第65回年次大会
    • 発表場所
      岡山大学(岡山市)
    • 年月日
      2010-03-23
  • [学会発表] Aサイト秩序型鉄ペロブスカイトの高圧合成・構造・磁性2010

    • 著者名/発表者名
      山田幾也
    • 学会等名
      日本物理学会第65回年次大会
    • 発表場所
      岡山大学(岡山市)
    • 年月日
      2010-03-23
  • [学会発表] 新奇Aサイト秩序型ペロブスカイトLaMn_3Cr_4O_<12>のNMR2010

    • 著者名/発表者名
      高瀬翔太
    • 学会等名
      日本物理学会第65回年次大会
    • 発表場所
      岡山大学(岡山市)
    • 年月日
      2010-03-20
  • [学会発表] 超高圧合成法による新奇Aサイト秩序型ペロブスカイトの探索と構造・物性2010

    • 著者名/発表者名
      山田幾也
    • 学会等名
      第35回化合物新磁性材料研究会
    • 発表場所
      早稲田大学(東京)
    • 年月日
      2010-01-28
  • [学会発表] 超高圧を用いたAサイト秩序型Tiペロブスカイトの探索と構造・磁性2009

    • 著者名/発表者名
      城健太郎
    • 学会等名
      日本物理学会2009年秋季大会
    • 発表場所
      熊本大学(熊本市)
    • 年月日
      2009-09-26
  • [学会発表] 超高圧を用いた新奇Aサイト秩序型ペロブスカイト(A'=Pd)の探索2009

    • 著者名/発表者名
      山田幾也
    • 学会等名
      日本物理学会2009年秋季大会
    • 発表場所
      熊本大学(熊本市)
    • 年月日
      2009-09-25
  • [学会発表] 超高圧を用いた新奇ペロブスカイト型酸化物の探索2009

    • 著者名/発表者名
      山田幾也
    • 学会等名
      日本セラミックス協会第22回秋季シンポジウム
    • 発表場所
      愛媛大学(松山市)
    • 年月日
      2009-09-17

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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