研究課題
メタンモノオキシゲナーゼ(MMO)は不活性なメタンをメタノールに転換する酵素で、可溶型のsMMOと膜結合型のpMMOの2つの型が知られている。我々は、pMMOのモデル計算の結果から、二核銅酸素錯体の電子状態が通常の+3価、+3価のビスμオキソ錯体よりも+2価と+3価の混合原子価のときにメタンと効率よく反応することを明らかにした。最近の分光学的研究からも二核銅錯体が反応の活性部位であることが明らかになり、その反応機構や膜タンパク中での挙動に注目が集まっている。本研究では、同様の電子状態であると予想されるプロトン付加体である二核銅μヒドロキソ錯体について検討を行い、二核鉄錯体についてもOH架橋型オキソ種の反応性を検討した。最初にCuICuIの還元状態に酸素が挿入されてCuIICuIIパーオキソ錯体が生成し,次いで水素の移動によりCuICuIIヒドロパーオキソ錯体、最後に酸素の解裂によりCuIICuIIIμ-オキソμ-ヒドロキソ錯体(OXO)を生成する.エネルギー解析の結果、OXOはCuIICuIIパーオキソ錯体やbis(μ-オキソ)CuIIICuIII錯体よりも安定に存在できることが明らかとなった。さらに、OXOはbis(μ-オキソ)CuIICuIII錯体と同様にメタンと容易に反応しメタノールを生じることが明らかとなった。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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