液液界面におけるデンドリマーの分子包接挙動と相間電荷移動反応の動的制御

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21750078
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 分析化学
• 研究機関: 長崎大学
• 研究代表者: 永谷 広久 長崎大学, 工学部, 助教 (90346297)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• キーワード: 液液界面 / デンドリマー / アニリノナフタレンスルホン酸 / ポルフィリン / 包接 / イオン移動 / 吸着

研究概要

液液界面におけるデンドリマーのアニオン性蛍光色素に対する分子包接挙動について研究した。アニオン種は静電相互作用によってプロトン化したデンドリマーに効率的に包接された。分光電気化学的測定から、アニオンを包接したデンドリマーは吸着過程を伴ってイオン移動していることが明らかになった。さらに、液液界面で隔てられた亜鉛ポルフィリンと消光剤の間で生じる光誘起電子移動反応では、デンドリマーを添加することで光電流値が増加することを見いだした。

研究成果

• [雑誌論文] Encapsulation of Anilinonaphthalene sulfonates in Carboxylate-Terminated PAMAM Dendrimer at the Polarized Water| 1,2-Dichloroethane Interface (2010)
  • 著者名/発表者名: H.Nagatani, T.Sakamoto, T.Torikai, T.Sagara
  • 雑誌名: Langmuir 26(22) ページ: 17686-17694
  • 査読あり
• [雑誌論文] Potential- modulated fluorescence spectroscopy of the membrane potential-sensitive dye di-4- ANEPPS at the 1,2-dichloroethane/water interface (2009)
  • 著者名/発表者名: T.Osakai, J.Sawada, H.Nagatani
  • 雑誌名: Anal.Bioanal.Chem. 395(4) ページ: 1055-1061
  • 査読あり
• [学会発表] アニオン性ポルフィリンとイオン対形成したデンドリマーの液液界面における光反応挙動 (2010)
  • 著者名/発表者名: 鳥飼大志, 永谷広久, 相樂隆正
  • 学会等名: 第47回化学関連支部合同九州大会
  • 発表場所: 北九州
  • 年月日: 2010-07-10
• [学会発表] Molecular Encapsulation and Ion-Transfer Behavior of Carboxy-Terminated PAMAM Dendrimer at the Liquid/Liquid Interface (2010)
  • 著者名/発表者名: T.Sakamoto, H.Nagatani, T, Sagara
  • 学会等名: Nagasaki Symposium on Nano-Dynamics 2010
  • 発表場所: 長崎
  • 年月日: 2010-01-21
• [学会発表] 液液界面におけるカルボキシ末端ポリアミドアミンデンドリマーのアニリノナフタレン誘導体に対する包接挙動 (2009)
  • 著者名/発表者名: 坂本功, 永谷広久, 相樂隆正
  • 学会等名: 日本分析化学会第58年会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2009-09-24
• [備考] ホームページ等
  • URL: http://www.ch.nagasaki-u.ac.jp/mol/