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2011 年度 実績報告書

βーアルキルピロール類の実用的な革新的1段階合成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21750107
研究機関明治大学

研究代表者

土本 晃久  明治大学, 理工学部, 准教授 (80313716)

キーワード選択的合成・反応 / ルイス酸 / カルボニル化合物 / 3成分反応 / インジウム / ブレンステッド酸
研究概要

本研究での研究開始時における研究目的は,求電子剤に対してα-配向性を示すピロール類のβ位に多様なアルキル基を位置選択的に1段階で導入するための実用的な新しい手法を開発することであった。本研究課題の実現に先立って我々は,アルキンをアルキル基供給源とする反応開発を実現していたが,本研究では,平成22年度において,アルキンの替わりにカルボニル化合物を用いる反応を実現することができた。この,我々の研究室で開発した,ピロール類の触媒的な1段階β-アルキル化反応については,使い勝手の良さから極めて反響が大きく,Chemistry A European Journal誌の編集者からConcept Articleの執筆依頼を受けた。そこで,アルキンあるいはカルボニル化合物をアルキル基供給源とする,ピロール類の還元的β-アルキル化反応の研究成果を一つにまとめて,依頼論文を引き受けて発表した。この研究成果に続いて我々は,ピロールの代わりにインドールを用いると,アルキンをアルキル基供給源とする反応において,インドールの還元的アルキル化が同様に高収率で進行することを見つけることができた。ここでの研究成果も速報論文として投稿し,アメリカ化学会のOrganic Letters に速報論文として受理されている。以上の一連の研究成果については,有機合成化学協会誌の総合論文の一部としても記載し,発表した。なお,インドールの還元的アルキル化反応においては,アルキンの替わりにカルボニル化合物が利用できることも明らかにした。また,カルボニル化合物をアルキル基供給源とするピロール類の還元的β-アルキル化反応において,触媒として,あらかじめの調製が不要で,市販品として安価に入手容易な,トリフルオロメタンスルホンイミドの利用が可能であることも明らかにした。これら二つの研究成果については,日本化学会弟92春季年会において発表した。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件) 備考 (1件) 産業財産権 (2件)

  • [雑誌論文] Selective Synthesis of β-Alkylpyrroles2011

    • 著者名/発表者名
      Teruhisa Tsuchimoto
    • 雑誌名

      Chemistry A European Journal

      巻: 17 ページ: 4064-4075

    • DOI

      10.1002/chem.201002248

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ルイス酸による炭化水素官能基の活性化を基軸とする新触媒反応の開発2011

    • 著者名/発表者名
      土本晃久
    • 雑誌名

      有機合成化学協会誌

      巻: 69 ページ: 889-903

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Reductive Alkylation of Indoles with Alkynes and Hydrosilanes under Indium Catalysis2011

    • 著者名/発表者名
      Teruhisa Tsuchimoto, Mitsutaka Kanbara
    • 雑誌名

      Organic Letters

      巻: 13 ページ: 912-915

    • DOI

      10.1021/o11029673

    • 査読あり
  • [学会発表] インジウム触媒によるカルボニル化合物とヒドロシランを用いたインドール類の還元的アルキル化反応2012

    • 著者名/発表者名
      土本晃久・本堂毅博
    • 学会等名
      日本化学会第92春季年会
    • 発表場所
      慶応義塾大学(横浜)
    • 年月日
      2012-03-28
  • [学会発表] 金属触媒を使用しないブレンステッド酸触媒によるカルボニル化合物とヒドロシランを用いるピロール類のβ-アルキル化反応2012

    • 著者名/発表者名
      土本晃久・野見山翔太
    • 学会等名
      日本化学会第92春季年会
    • 発表場所
      慶応義塾大学(横浜)
    • 年月日
      2012-03-25
  • [学会発表] Exclusive synthesis of β-alkylpyrroles under indium catalysis2011

    • 著者名/発表者名
      土本晃久
    • 学会等名
      14th Asian Chemical Congress
    • 発表場所
      Queen Sirikit Convention Center (Bangkok, Thailand)
    • 年月日
      2011-09-06
  • [学会発表] インジウム触媒によるβ-アルキルピロールの選択的合成:アルキル基供給源としてのカルボニル化合物の利用2011

    • 著者名/発表者名
      土本晃久・五十嵐基浩・青木一樹・小倉貴弘
    • 学会等名
      第28回有機合成化学セミナー
    • 発表場所
      滝の湯(山形)
    • 年月日
      2011-09-01
  • [学会発表] 炭化水素官能基とルイス酸:炭素-炭素間結合の活性化を中心に2011

    • 著者名/発表者名
      土本晃久
    • 学会等名
      理研シンポジウム・第6回有機合成化学のフロンティア
    • 発表場所
      理化学研究所(埼玉・和光)
    • 年月日
      2011-07-01
  • [備考]

    • URL

      http://www.isc.meiji.ac.jp/~tsuchi/

  • [産業財産権] インドール誘導体の製造方法2012

    • 発明者名
      土本晃久
    • 権利者名
      学校法人明治大学
    • 産業財産権番号
      特許、特願2012-050468
    • 出願年月日
      2012-03-07
  • [産業財産権] ピロール誘導体の製造方法2012

    • 発明者名
      土本晃久・野見山翔太
    • 権利者名
      学校法人明治大学
    • 産業財産権番号
      特許、特願2012-050678
    • 出願年月日
      2012-03-07

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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