二酸化炭素の塩解離性を利用したリチウムイオン伝導型高分子ナノコンポジットの創製

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21750113
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 高分子化学
• 研究機関: 東京農工大学
• 研究代表者: 富永 洋一 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 講師 (30323786)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• キーワード: 二酸化炭素 / 層状化合物 / ナノコンポジット / イオン伝導度 / Liイオン二次電池 / クレイ

研究概要

本研究は、超臨界二酸化炭素(scCO_2)処理技術を固体高分子電解質(SPE)とクレイからなる複合材料に利用し、分散性やイオン伝導度の改善を図るものである。非晶性のポリエーテル/サポナイト(S_<Na>)複合体は、scCO_2処理によって負電荷層の間隔に変化がほとんど無いにもかかわらず、イオン伝導度が向上した。特に、凍結乾燥S_<Na>を充填した試料は、未処理のものと比較して、30℃で35倍以上のイオン伝導度の向上を示した。

研究成果

• [雑誌論文] Utilization of carbon dioxide for polymer electrolytes [II]: Synthesis of alternating copolymers with glycidyl ethers as novel ion-conductive polymers (2011)
  • 著者名/発表者名: M.Nakamura, Y. Tominaga
  • 雑誌名: Electrochimica Acta in press
  • 査読あり
• [雑誌論文] Utilization of carbon dioxide for polymer electrolytes [I]: Effect of supercritical treatment conditions on ionic conduction in amorphous polyether/salt mixtures (2011)
  • 著者名/発表者名: Y.Oe, Y. Tominaga
  • 雑誌名: Electrochimica Acta in press
  • 査読あり
• [雑誌論文] Alternating copolymers of carbon dioxide with glycidyl ethers for novel ion-conductive polymer electrolytes (2010)
  • 著者名/発表者名: Y. Tominaga, T.Shimomura, M.Nakamura
  • 雑誌名: Polymer 51(19) ページ: 4295-4298
  • 査読あり
• [雑誌論文] 二酸化炭素の有効利用による新しいイオン伝導性ポリマーの開発技術 (2010)
  • 著者名/発表者名: 富永洋一
  • 雑誌名: ケミカルエンジニヤリング(化学工業社,解説) 55(3) ページ: 17-23
• [雑誌論文] Enhanced cationic conduction in a polyether/saponite nanocomposite treated with supercritical carbon dioxide (2009)
  • 著者名/発表者名: S.Kitajima, Y. Tominaga
  • 雑誌名: Macromolecules 42(15) ページ: 5422-5424
  • 査読あり
• [学会発表] Improvement in ionic conductivity of polyether/clay composites (Poster) (2010)
  • 著者名/発表者名: S. Kitajima, Y. Tominaga
  • 学会等名: The International Chemical Congress of Pacific Basin Societies (PACIFICHEM) 2010
  • 発表場所: Hawaii(USA)
  • 年月日: 2010-12-19
• [学会発表] 凍結乾燥クレイを利用したポリエーテルナノ複合材料の作製と超臨界二酸化炭素処理によるイオン伝導度の改善 (2010)
  • 著者名/発表者名: 北島峻輔, 富永洋一
  • 学会等名: 第22回高分子加工技術討論会
  • 発表場所: 名古屋市工業研究所(口頭)
  • 年月日: 2010-10-26
• [学会発表] 凍結乾燥クレイを充填したポリエーテル型ナノコンポジットの作製と超臨界二酸化炭素処理によるイオン伝導度の改善 (2010)
  • 著者名/発表者名: 北島峻輔, 富永洋一
  • 学会等名: 第59回高分子討論会
  • 発表場所: 北海道大学(口頭)
  • 年月日: 2010-09-16
• [学会発表] Improvement in ionic conductivity of polyether/clay composites by supercritical carbon dioxide treatment (2010)
  • 著者名/発表者名: S. Kitajima, Y. Tominaga
  • 学会等名: XII International Symposium on Polymer Electrolytes (ISPE-12)(Poster)
  • 発表場所: Padova(Italy)
  • 年月日: 2010-08-31
• [学会発表] ポリエーテル/凍結乾燥クレイ複合体の作製と超臨界二酸化炭素によるイオン伝導度の改善 (2010)
  • 著者名/発表者名: 北島峻輔, 富永洋一, 平原英俊
  • 学会等名: 平成22年度繊維学会年次大会
  • 発表場所: タワーホール船堀(口頭)
  • 年月日: 2010-06-17
• [学会発表] 超臨界二酸化炭素を利用した固体高分子電解質/クレイ複合体のナノ分散化とイオン伝導挙動の解析(ポスター) (2010)
  • 著者名/発表者名: 北島峻輔, 富永洋一
  • 学会等名: 第59回高分子学会年次大会
  • 発表場所: パシフィコ横浜
  • 年月日: 2010-05-26
• [学会発表] ポリエーテル/クレイ複合体の作製と超臨界二酸化炭素処理によるイオン伝導度の改善(ポスター) (2010)
  • 著者名/発表者名: 北島峻輔, 富永洋一
  • 学会等名: 電気化学会第77回大会
  • 発表場所: 富山大学
  • 年月日: 2010-03-29
• [学会発表] 二酸化炭素の有効利用による固体高分子電解質の高性能化(ポスター) (2009)
  • 著者名/発表者名: 北島峻輔, 大江祥元, 中村美月, 富永洋一
  • 学会等名: 第58回高分子討論会
  • 発表場所: 熊本大学
  • 年月日: 2009-09-17
• [学会発表] 超臨界二酸化炭素を利用した新規クレイ/イオン伝導性高分子ナノコンポジットの作製(ポスター) (2009)
  • 著者名/発表者名: 北島峻輔, 富永洋一
  • 学会等名: 平成21年度繊維学会年次大会
  • 発表場所: タワーホール船堀
  • 年月日: 2009-06-10
• [学会発表] イオン伝導性クレイ/高分子電解質ナノコンポジットの作製と超臨界二酸化炭素処理の影響(ポスター) (2009)
  • 著者名/発表者名: 北島峻輔, 富永洋一
  • 学会等名: 第20回プラスチック成形加工学会年次大会
  • 発表場所: タワーホール船堀
  • 年月日: 2009-06-03
• [学会発表] 超臨界二酸化炭素処理によるクレイ/固体高分子電解質ナノコンポジットの作製とイオン伝導性の評価(ポスター) (2009)
  • 著者名/発表者名: 北島峻輔, 富永洋一
  • 学会等名: 第58回高分子学会年次大会
  • 発表場所: 神戸国際会議場
  • 年月日: 2009-05-27
• [備考] ホームページ
  • URL: http://www.tuat.ac.jp/~tominaga/main/research/2-1_clay.html