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2009 年度 実績報告書

アミノ酸含有ポリマーの動的結合再編成によるモノマー配列の制御と高次構造の創出

研究課題

研究課題/領域番号 21750117
研究機関横浜国立大学

研究代表者

大山 俊幸  横浜国立大学, 工学研究院, 准教授 (30313472)

キーワード動的共有結合 / アミノ酸 / ポリペプチド / ジチオカルバメート / 光刺激 / 結合組み換え / CDスペクトル / イミン
研究概要

L-フェニルアラニンメチルエステルを過剰のエチレンジアミンと反応させることによりアミノ酸含有ジアミンモノマーを合成した。このジアミンモノマーを二硫化炭素と反応させ、さらにジハロゲン化物モノマーと重縮合することにより、光刺激型動的共有結合部位として期待されるジチオカルバメート基を主鎖中に有するポリペプチド類似ポリマーを合成した。得られたポリマーの数平均分子量は7000から10000程度であった。また、CDスペクトル測定においてはジチオカルバメート基に由来するコットン効果が観測され、ポリマー主鎖が高次構造とっていることが示唆された。D-フェニルアラニンを原料として用いたポリマーについても合成したところ、L-フェニルアラニン由来のポリマーと同じ波長域において対称的なコットン効果が観測された。
続いて、光照射による結合組換えについて検討するために、ポリマー溶液に高圧水銀灯からの紫外光を照射した。その結果、照射時間の増加とともに分子量分布が最確分布に近づいていくことが示された。また、数平均分子量が8000であるポリマーと低分子ジチオカルバメート化合物との混合溶液への光照射について検討したところ、照射時間の増加とともに分子量の低下が確認され、8時間後には数平均分子量は4100となった。以上の結果より、ジチオカルバメート基を光刺激型動的共有結合として用いた結合組み換えが実際に可能であることが明らかとなった。
また、ポリ(L-リシン)とアルデヒドとの反応により、側鎖に動的共有結合部位としてのイミン結合を有するポリマーを合成し、低分子アルデヒド存在下でのポリマー側鎖の組み換え反応について検討したところ、比較的速やかな組み換えの進行が確認された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Synthesis of imine-functionalized poly (L-lysine) and recombination reaction of the side chaine2009

    • 著者名/発表者名
      尾崎佑衣
    • 学会等名
      11th Pacific Polymer Conference
    • 発表場所
      Cairns Convention Center(ケアンズ、オーストラリア)
    • 年月日
      2009-12-08
  • [学会発表] イミン結合を導入したポリ(L-リシン)の合成と側鎖組み換え反応2009

    • 著者名/発表者名
      尾崎佑衣
    • 学会等名
      第58回高分子討論会
    • 発表場所
      熊本大学黒髪キャンパス(熊本黒髪2丁目番1号)
    • 年月日
      2009-09-17

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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