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2010 年度 実績報告書

アミノ酸含有ポリマーの動的結合再編成によるモノマー配列の制御と高次構造の創出

研究課題

研究課題/領域番号 21750117
研究機関横浜国立大学

研究代表者

大山 俊幸  横浜国立大学, 工学研究院, 准教授 (30313472)

キーワード動的共有結合 / ポリペプチド / 結合組換え / イミン / 高次構造 / 円二色性スペクトル
研究概要

側鎖にアミンを持つポリペブチドであるポリ(L-リシン)の塩酸塩をトリエテルアミンと反応させたのちにp-トルアルデヒドとの高分子反応を行うことにより、動的共有結合であるイミン結合を側鎖に有するホモポリペプチドPLTIを合成した。次に、種々の官能基(フェノール性OH基、アルコール性OH基、イミダゾリル基)を持つアルデヒドとPLTI側鎖のイミン結合との動的結合組換えに伴うポリペプチド側鎖構造の変化について、重水素化2,2,2-トリフルオロエタノール(TFE)を溶媒として用いた1H-NMRスペクトル測定により追跡した。その結果、反応時間の進行に伴い1H-NMRスペクトルにおけるアルデヒド-C(O)-H由来のピーク比に変化が現れ、側鎖組換え反応の進行が確認された。一方、側鎖組換えに伴うポリペプチドの高次構造の変化についてTFE溶媒中でのCDスペクトル測定により追跡したところ、組換えの進行に伴いスペクトル形状に変化が現れ、側鎖官能基への多様性の導入が高次構造の変化を引き起こすことが示された。また、1H-NMRスペクトルにおいて側鎖の組成比がほぼ一定になりたのちにもCDスペクトルの形状変化が続いており、この結果は「側鎖組成の変化」ではなく「側鎖配列の変化」に基づいた高次構造変化が起こっていることを示唆していると考えられる。以上の結果より、側鎖に動的共有結合を有するポリペプチドの合成および側鎖組換え反応が実現可能であること、および側鎖組換えに伴うコポリマー配列変化が高次構造の変化を誘発することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Side-chain shuffling and higher-order structure modification of imine-functionalized poly(L-lysine)2010

    • 著者名/発表者名
      大由俊幸
    • 学会等名
      2010環太平洋国際化学会議
    • 発表場所
      ハワイコンベンションセンター(ホノルル、アメリカ合衆国)
    • 年月日
      2010-12-17
  • [学会発表] 側鎖にイミン結合を有するポリペプチドの合成と側鎖組み換え反応による高次構造変化2010

    • 著者名/発表者名
      大山俊幸(他3名)
    • 学会等名
      第59回高分子討論会
    • 発表場所
      北海道大学高等教育機能開発総合センター(札幌市北区北17条西8丁目)
    • 年月日
      2010-09-16

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公開日: 2012-07-19  

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