研究概要 |
チオエーテル部位を含む様々な配位子を合成し,対応する銅一価錯体を調製した。各種分光学的測定やX線結晶構造解析から,配位子のリンカー長は銅一価イオンの結合定数,結合様式,および酸化還元挙動に大きな影響を与えることがわかった。次に,還元型フルオレセインに四座配位子を組み込んだ化合物を合成した。グルタチオン存在下で銅一価イオンを添加すると,フルオレセイン由来の強い蛍光が観測された。また,同様の反応は細胞内においても進行することがわかり,細胞内銅一価イオンの検出に有効なツール分子であることがわかった。
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