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2009 年度 実績報告書

新規置換型マイカ群の創製と層間架橋型ナノ多孔体の高機能化

研究課題

研究課題/領域番号 21750206
研究機関信州大学

研究代表者

山口 朋浩  信州大学, 工学部, 助教 (30283237)

キーワード膨潤性マイカ / 同形置換 / 架橋マイカ / インターカレーション / 多孔体 / ミクロ孔
研究概要

新規層状結晶としての各種置換型マイカ群の体系的創製と,それらをホスト結晶として用いた架橋マイカ多孔体の高機能化を目的とし,Na型フッ素四ケイ素雲母[NaMg_<2.5>Si_4O_<10>F_2]を基本組成としたGe及びB置換型マイカの合成を溶融法で試み,インターカレーションのためのホスト結晶として優れた機能を有する新規置換型マイカ群の創製と層間架橋による多孔体化を目指した.Ge置換系[NaMg_<2.5>Si_<4-x>Ge_xO_<10>F_2 ; 0≦x≦4]については,合成条件を確立し,いずれのx値でもGe置換型膨潤性マイカがほぼ単一相として生成することを明らかにした.これらのGe置換型マイカをホスト結晶としてインターカレーションによる架橋マイカの合成を行ったところ,x値の比較的小さい(x≦2)ホスト結晶からミクロ多孔性の架橋体が生成し,無置換(x=0)のホスト結晶を用いた場合よりも比表面積が増大した.また,インターカレーションの条件に依存してメソ多孔体が生成することも見出しつつある.B置換系[NaMg_<2.5+0.5x>Si_<4-x>B_xO_<10>F_2 ; 0≦x≦1]についても最適合成条件を見出し,膨潤性B置換型マイカが生成することがわかった.ホスト結晶の構成イオンの部分的な置換制御により層間挿入型ナノコンポジットの高機能化・多機能化を達成する本手法は,合成マイカの応用において重要な知見となるとともに,天然鉱物をホスト結晶とする場合には不可能なプロセスであり意義が大きい.また,析出形態制御によるホストマイカ結晶の高性能化を目指し,少量のNaClをフラックスとして含む原料混合物からの溶融法によるマイカ[NaMg_2LiSi_4O_<10>F_2]の合成を試み,このような原料混合物から六角板状の自形をもちアスペクト比の大きい膨潤性マイカ結晶が得られることを明らかにした.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Ge置換型新規膨潤性マイカを用いる架橋マイカの合成と細孔特性2010

    • 著者名/発表者名
      山口朋浩
    • 学会等名
      日本化学会第90春季年会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2010-03-26
  • [学会発表] フラックスを用いる膨潤性マイカ結晶(NaMg_2HSi_4O_<10>F_2)の合成2010

    • 著者名/発表者名
      生田和也
    • 学会等名
      日本化学会第90春季年会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2010-03-26

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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