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2011 年度 実績報告書

新規置換型マイカ群の創製と層間架橋型ナノ多孔体の高機能化

研究課題

研究課題/領域番号 21750206
研究機関信州大学

研究代表者

山口 朋浩  信州大学, 工学部, 准教授 (30283237)

キーワード膨潤性マイカ / 同形置換 / インターカレーション / 架橋マイカ / ミクロ多孔体 / フラックス
研究概要

新規層状結晶としての各種置換型マイカ群の体系的創製と,それらをホスト結晶として用いた架橋マイカ多孔体の高機能化を目的とし,特にNa型四ケイ素マイカを基本組成とするマイカに焦点を絞り,インターカレーションのホスト結晶として優れた一連の新規置換型マイカ群の創製,及び置換型マイカを実際にホスト結晶として用いたミクロ又はメソ多孔体(架橋マイカ)の作製を行った.置換型マイカの基礎的な性質を評価するとともに,多孔体の作製を通じてホスト結晶としての置換型マイカの有用性の実証を目指した.その結果,一連のB置換型膨潤性マイカ[NaMg_<2.5+0.5x>B_xSi_<4-x>O_<10>F_2,0≦x≦1]をx値の全域で単一相として合成することに成功し,置換により結晶の大きさや膨潤能等のホスト結晶としての化学的性質が系統的に変調することを見出した.これらをホスト結晶としてアルミナ架橋マイカの合成を行い,置換に伴い架橋マイカの底面間隔及びミクロ孔特性が変化すること,及びこれらの架橋マイカが極めて高い耐熱性をもつことを明らかにし,細孔特性や耐熱性の変化とB置換に伴うホスト結晶の電荷補償メカニズムの変化との相関性を示した.また,Al及びGa置換系についても検討し,B置換型マイカのホスト結晶としての優位性を確認した.なお,これらの成果は多孔性架橋マイカの高機能化をホスト結晶の高性能化を通じて実現するユニークなもので,インターカレーションを利用する様々の材料開発に展開可能な重要な知見となる.また,マイカ結晶の形状制御及び大粒化を目指し,NaClをフラックスとして含む原料混合物を用いる方法によりNa型膨潤性マイカ結晶の合成を試み,少量のフラックスを含有する原料系から粒子形状が制御されかつ膨潤特性に優れたマイカ結晶が得られ,それらをホスト結晶として用いた場合に架橋マイカの細孔特性が向上することを見出した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Morphology control and interlayer pillaring of swellable Na-taeniolite mica crystals2012

    • 著者名/発表者名
      Tomohiro Yamaguchi, Kazuya Ikuta, Seiichi Taruta, Kunio Kitajima
    • 雑誌名

      Materials Science and Engineering B

      巻: 177 ページ: 524-527

    • 査読あり
  • [学会発表] B置換型膨潤性マイカを用いたアルミナ架橋マイカの調製と細孔特性2011

    • 著者名/発表者名
      小澤怜治,山口朋浩,山上朋彦,樽田誠一,北島圀夫
    • 学会等名
      第55回粘土科学討論会
    • 発表場所
      鹿児島県鹿児島市
    • 年月日
      2011-09-15
  • [学会発表] Morphology Control and Interlayer Pillaring of Swellable Na-Taeniolite Mica Crystals2011

    • 著者名/発表者名
      Tomohiro Yamaguchi, Kazuya Ikuta, Seiichi Taruta, Kunio kitajima
    • 学会等名
      5th International Conference on Science and Technology for Advanced Ceramics (STAC5)
    • 発表場所
      神奈川県横浜市
    • 年月日
      2011-06-23

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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