天然に豊富に存在するらせん高分子であるセルロースやアミロースを出発原料とし、水酸基を高度に位置特異的誘導体化することで、優れた機能を有する多糖誘導体を創製することを目的として本研究を行った。セルロース、アミロースはともに繰り返し単位であるグルコース環が多数つながってできた高分子であり、グルコース環には3つの水酸基がついている。この水酸基にエステルやカルバメートなど異なる置換基を位置特異的に導入したところ、得られた誘導体は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)用の固定相として高い光学分割能(鏡像の関係にある異性体を識別する能力)を示した。
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