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2010 年度 実績報告書

レーザーアニールによる選択的局所GOI構造作製技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21760009
研究機関大阪大学

研究代表者

細井 卓治  大阪大学, 工学研究科, 助教 (90452466)

キーワード半導体基板 / SiGe(シリコンゲルマニウム) / 液相エピタキシャル成長 / GOI(Germanium On Insulator)
研究概要

本研究課題は、素子分離が容易かつ寄生容量低減が可能なSOI(Silicon On Insulator)基板の構造的な利点と、Geの高いキャリア移動度を活かした次世代半導体基板として期待されるGOI(Germanium On Insulator)あるいはSGOI(Silicon Germanium On Insulator)構造を、Si基板上で選択的かつ高品質に作製するための技術を開発することを目的とする。SiとGeの近赤外光に対する光吸収係数の違い、および融点の違いを利用した熱処理により、シリコン基板上で周囲を完全にシリコン酸化膜で覆われた薄膜アモルファスGeのみを融解・液相化し、一部に設けておいたシリコン基板との接触点から選択的に単結晶Ge層を基板平面方向にエピタキシャル成長させる。本年度は、SOI基板上にGe層を全面あるいはライン状に形成した後、SiO_2層でキャップしたSiO_2/Ge/Si/SiO_2試料に対して、ランプ加熱炉による急速加熱アニール処理あるいは波長1064nmのフェムト秒YAGレーザー照射を施して、GOI構造およびSGOI構造を作製した。作製した試料は、X線回折法、断面TEM観察、電子後方散乱回折法(EBSD:Electron Backscatter Diffraction)により結晶性を評価した。その結果、フェムト秒パルスYAGレーザーを用いた溶融・結晶化では、アブレーションの抑制が課題となることがわかった。また、液相Geと固相Si界面でのSiとGeの相互拡散現象の制御が重要であるとの前年度の知見から、SiGe層は表面側では液相、Si層側では固相となるようSOI層厚とGe膜厚を設計することで、平坦かつ歪み緩和率100%の高Ge濃度SGOI構造の作製に成功した。GOI構造については、液相エピタキシャル成長による単結晶Ge層の形成を確認し、またバックゲートトランジスタを作製して電気特性評価を行い、固相結晶化した多結晶Ge層よりも大幅に優れたキャリア移動度を得た。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Fabrication of Fully Relaxed SiGe Layers with High Ge Concentration on Silicon-on-Insulator Wafers by Rapid Melt Growth2010

    • 著者名/発表者名
      T.Shimura, T.Hosoi, et al.
    • 雑誌名

      Applied Physics Express

      巻: 3 ページ: 105501(1-3)

    • 査読あり
  • [学会発表] 急速加熱液相エピタキシャル成長法による高Ge濃度SGOI構造の作製2011

    • 著者名/発表者名
      荻原伸平、細井卓治, 他4名
    • 学会等名
      ゲートスタック研究会第16回研究集会
    • 発表場所
      東京工業大学(東京都目黒区)
    • 年月日
      2011-01-22
  • [学会発表] 急速加熱液相エピタキシャル成長法による高Ge濃度SGOI構造の作製2010

    • 著者名/発表者名
      荻原伸平、細井卓治, 他3名
    • 学会等名
      第71回応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      長崎大学(長崎県長崎市)
    • 年月日
      2010-09-14
  • [学会発表] 急速加熱液相エピタキシャル成長法により作製したSGOI構造のGe濃度のアニール温度依存性2010

    • 著者名/発表者名
      荻原伸平、細井卓治, 他4名
    • 学会等名
      第71回応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      長崎大学(長崎県長崎市)
    • 年月日
      2010-09-14

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公開日: 2012-07-19  

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