• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

高励起原子を用いた微弱電場計測手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21760029
研究機関法政大学

研究代表者

西村 智朗  法政大学, イオンビーム工学研究所, 准教授 (80388149)

キーワードリドベルグ原子 / 表面電場計測
研究概要

原子・分子分野ではよく知られた高励起原子(リドベルグ原子)の表面物理分野への応用研究を行った。リドベルグ原子は最外殻電子の主量子数nを数十、数百に励起した原子であり、原子の大きさが大きく、結合エネルギーが小さく、また長寿命であり、マイクロ波や電場に敏感であるといった面白い性質を持っておりそれ自体も研究対象となっている。現在、リドベルグ原子を人工的に生成する場合、高価な色素レーザー等の波長可変レーザーが必要とされているが、最近の半導体レーザーの進歩により、比較的安価にn=50~100程度のリドベルグ原子を生成できる目途が立った。今回、通常の分析手法では極めて測定困難な、表面からの微弱静電場をリドベルグ原子を用いて測定するシステムの構築を行った。静電場は基本的物理量にも関わらず、測定機器自体が金属で出来ているかぎりそれが外乱要因となる為、直接計測の極めて困難な量である。しかし、リドベルグ原子の外部電場への敏感さを利用すると外乱を最小に抑えた微弱静電場計測が可能である。超高真空下で作製した試料の計測槽への移送システムは完成し、リドベルグ原子生成の為の波長可変レーザーシステム、励起準位特定の為の絶対周波数測定システムの調整を行っている。現在、30mV/cm程度のバックグラウンド電場が確認出来るようになった。測定精度向上の為に更なるバックグラウンド電場の低減、絶対周波数測定精度の向上を目指し実験を行っている。

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi