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2010 年度 実績報告書

圧電性多孔質シートを用いた次世代ペーパーにおける筆跡-電気信号変換技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 21760053
研究機関(財)小林理学研究所

研究代表者

児玉 秀和  (財)小林理学研究所, 圧電応用研究室, 研究員 (60373198)

キーワードエレクトレット / ポリマー / 圧電性 / センサー / 圧電率 / 弾性率 / 非線形誘電率 / 線形誘電率
研究概要

合成紙として用いられる多孔質ポリプロピレンエレクトレットは大きな圧電性を持つことが知られている.本研究は筆跡-電気信号変換のためのセンサーを実現するための初期検討を行うことを目的としている.前年度は筆圧を応力として与えると圧電応答が得られることを実証した.本年度では様々な条件で応力を与え,センシング特性を理解することを目的とした.本技術では筆圧による厚み方向の伸縮を圧電応答として検出するため厚み方向の力学特性を理解することは重要である.圧電共鳴法による評価によりサンプルの厚み方向の弾性率を評価したところ,数100kPaときわめて小さいことがわかった.このように,弾性率がきわめて小さいことから,弾性を評価するに当たり応力の検出が問題である.しかし共鳴法では機械的特性の過渡応答特性や周波数特性が得られない.本研究では誘電測定の手法を応用した力学特性の評価を行った.すなわち,誘電測定で電極間に静電力が働き寸法変化を生じる.これを利用すれば,誘電率のバイアス電圧依存性より厚み方向の圧電率が評価でき,線形および高次非線形誘電率の周波数特性が得られれば2次非線形誘電率より圧電率を,3次非線形誘電率より弾性係数を求めることができる.3次非線形誘電率にはサンプルの厚み方向の伸縮とそれのポアソン比が含まれるが,本サンプルは弾性率の異方性がきわめて強く厚み方向の弾性率に依存すると考えられる.本研究ではこれらの手法により,サンプルの厚み方向の弾性率と圧電率を周波数特性として評価することを試みた.なお本実験を遂行するに当たり高速ADボードとPCIエクスプレスデータ転送による高速応答のための測定系が必要となり旅費を物品比にあてがった.本研究成果は次年度の国際学会ISEl4やCANSMARTに発表する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 実践 高分子の構造・物性分析・測定2010

    • 著者名/発表者名
      古川猛夫, 児玉秀和
    • 総ページ数
      21
    • 出版者
      サイエンス&テクノロジー

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公開日: 2012-07-19  

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