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2009 年度 実績報告書

インコヒーレントヘテロダイン検出法による熱力学温度の決定

研究課題

研究課題/領域番号 21760056
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

清水 祐公子  独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 研究員 (30357222)

キーワードインコヒーレントヘテロダイン / インコヒーレント光源 / ヘテロダイン検出 / 黒体放射 / 熱力学温度 / レーザー
研究概要

インコヒーレント光源として、スペクトルランプを用い、ヘテロダイン検出を試みた。
設定および目論見:インコヒーレント光源はNaのD2線、ローカル光はYAG 1064nm線の2倍波、ローカル光パワー1mW,ビート周波数1000MHz。ファイバー結合で、インコヒーレント光を1nW出力できれば、ビートパワーは-72dBmとなり、検出系のノイズレベルからみて、検出可能なはずである。
実験:光スペアナにより、Na:D2線および、レーザー線のスペクトルを観測した。ファイバーへの結合を行った。ビート信号観測を試みた。
結果:多数回の試行にもかかわらず、未だ明確なビート信号は観測されていない。
問題点:大面積光源のエネルギーを小面積のファイバーに導入するのが難しい。ファイバーのNAが0.13なので、入射角は最大14度であることが、大きな制約になっている。光学系で光源を縮小投影することも行ったが、Etendueの法則で、広がり角が大きくなり、ファイバーからもれ出るパワーが大きくなる。光源のスペクトルを観測したところ、D2線589.158nmより短波長側588.8nm付近にD2線より強い同定できない線がある。ファイバーに入ったパワーがこちらのものである可能性がある。レーザー媒質の温度を上げ、YAG×2を同調してD2線まではもっていけるが、未同定線にまではとどかない。またここまで掃引するとレーザーが不安定になり、パワーが落ちて、1mW程度のローカルパワーが維持できない。
対策:インコヒーレント光源を変えること。現在ファイバー結合まで調べている。高輝度のハロゲンランプでは9nW,2500℃黒体では25nWがファイバーから出力されているが、パワーメーターのバンド幅とヘテロダイン検出のバンド幅の比が、3×10^8あるので、ヘテロダイン検出にはまだ十分なパワーが得られているといえない。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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