研究概要 |
本研究では,骨の力学的適応を担う骨系細胞の活動における細胞周囲の力学環境変化のセンシング機構の解明を目指し,細胞骨格の構造変化に及ぼす力学的因子の影響を検討した.焦点接着斑分布を制御した細胞内の主要なアクチンストレスファイバーは,制御のない場合に比べ,接着斑分布に依存して配向し,見かけの形成(重合)過程が早くなることが観察より示された.これらの結果より,アクチンフィラメントの束化密度と内部に作用する張力の変化および,焦点接着斑分布の変化が,細胞周囲の力学環境変化のセンサーとして重要な役割を果たしていることが示唆された.
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