研究概要 |
これまで開発を行ってきた乱流解析手法の有効性と課題を確認し,乱流場における素過程を直接的に解析することが可能な解析手法として確立させるため,境界を有しない乱流流れ場に対して手法の適用を行った.また,乱流素過程の詳細なメカニズムを解析するためには,微細な渦構造の相互作用を解像する必要があるため,Graphic Processing Units (GPU)を用いた解析の高速化についても,検討を行った.渦構造の相互作用に関する検証を行った結果,高精度化に関する幾つかの知見が得られ,従来に比べ,より微細な渦構造の相互作用が解像できるだけでなく,渦輪の複数のつなぎかえ現象を含めたより長い時間の現象の解析が可能となった.しかし,GPUによる高速化については,本年度期間中には最適化が十分には行えなかった.引き続き,本手法に最適な高速化手法を検討する予定である.今後は,境界を有しない乱流流れ場に対して手法の検証をざらに行うとともに,境界を有する流れ場に対しての有効性および工学的応用における有効性についても確認し,手法のさらなる高精度化,高速化を行う.
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