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2010 年度 実績報告書

PEM燃料電池の多孔構造・チャネル内における気液二相流動シミュレーション

研究課題

研究課題/領域番号 21760146
研究機関北海道大学

研究代表者

田部 豊  北海道大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (80374578)

キーワード燃料電池 / 気液二相流動 / シミュレーション / 多孔体 / チャネル
研究概要

固体高分子形燃料電池において、複雑な電池構造内の三次元解析を可能とすることにより二相流動挙動を明らかにするとともに、最適な電池構造の提案までを目指し、格子ボルツマン解析コードの大規模・高速化を行なった。さらに本コードを用い、ガス拡散層内の二相流動解析を行った。得られた主な成果を以下にまとめる。
1.格子ボルツマン解析で濡れ性を表現するにあたり、時間ステップごとに固体表面の流体の状態(気体、液体、または界面)を参照し、適切に境界条件を与える必要がある。この方法について、複雑多孔体構造である三次元のガス拡散層にも適用できる境界条件設定方法を確立し、昨年度開発した模擬ガス拡散層の構造内でも問題なく計算が可能となるように三次元コードを発展させた。
2.濡れ性の異なる二つのガス拡散層内で三次元凝縮水流動解析を行い、親水性の場合は繊維方向に水が広がりガス拡散層内に滞留する傾向が強くなり、疎水性の場合は繊維方向ではなくより大きな空孔を選択しながら流入方向に進出する傾向が強くなることを示した。これより、疎水性ガス拡散層の水排出性の良さを本解析で評価することが可能であり、本コードが電池設計に有効であることを示した。
3.ガス拡散層に隣接する流路型セパレータの濡れ性の影響について解析を行った。リブが親水性の場合は、リブに接触した水が吸い上げられてチャネルへそのまま排出され、疎水性リブよりも良好な排水性能を示すことが確認された。これより、リブに異なる濡れ性を与えることで、ガス拡散層内の排水に有利な電池構造が実現可能であることを示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 格子ボルツマン法によるPEFC内におけるガス拡散層内気液二相流動シミュレーション2010

    • 著者名/発表者名
      佐々木隆行, 他2名
    • 学会等名
      日本機械学会第23回計算力学講演会
    • 発表場所
      北見工業大学、北見
    • 年月日
      2010-09-24
  • [学会発表] Liquid Water and Gas Flow Simulation in a Channel of PEM Fuel Cells using the Lattice Boltzmann Method2010

    • 著者名/発表者名
      Yasser, B.S., 他2名
    • 学会等名
      FUELCELL2010 8th International Conference on Fuel Cell Science, Engineering and Technology
    • 発表場所
      New York Marriotto at the Brooklyn Bridge, New York USA
    • 年月日
      2010-06-16

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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