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2010 年度 実績報告書

エンジン内での燃料からナノ粒子生成過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21760151
研究機関福井大学

研究代表者

酒井 康行  福井大学, 大学院・工学研究科, 助教 (70511088)

キーワード内燃機関 / 多環芳香族 / 炭化水素燃料 / 燃焼反応モデル / 量子化学計算 / 反応速度論
研究概要

ナノ粒子がエンジンの燃料/空気予混合気の吸入,圧縮,着火・燃焼,膨張,排気行程のどのタイミングで生成されるのか,また燃料の燃焼から粒子凝集までの,その化学的・物理的過程の詳細を明らかにすることを目的とする.
ナノ粒子生成の前駆体であるPAHsの生成機構は,以下の2経路が提案されている.
1)燃料成分中の芳香環が付加反応を繰り返す経路
2)燃料が一旦分解・酸化して生成したアセチレンなど二重結合や三重結合を持つ化学種が,その後,付加反応を繰り返して芳香環を生成する経路
文献調査の結果,1)については数多くの研究報告が近年なされており,実験値を定量的に再現することができる芳香環の成長過程を記述するモデルが提案されている.一方で,2)の燃料からアルケン,アセチレン等のフラグメントが生成し付加する過程についてのモデルは提案されているものの,実験値を定性・定量的に再現することはできていない,本研究では未だ明らかにされていない実燃料からのフラグメント生成の反応過程に特に焦点をあてる.
ノルマルヘプタン/イソオクタン/トルエン混合燃料は,ガソリンの燃焼シミュレーションに必要な最低限のサロゲート(代表)燃料であるとされており,2007年度に最初の詳細反応モデルの構築を行った,本年度は,このガソリンサロゲート燃料の詳細反応モデルに対して以下に示す改良と検討を行った.
1)昨年度のトルエンの低温酸化反応経路に関する検討結果をうけて,反応モデルに反映
2)フラグメント生成に重要であると考えられる,ベンゼン環の開環過程の検討
これらの検討により,ガソリンサロゲート燃料の反応モデルの低温度域における大幅な改善をすることができた.実機での燃料から生成するアルケン等のPAH生成に重要な化学種の反応過程をある程度再現することができるモデルが完成した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] アルカン簡略化燃焼反応モデルの中間生成物反応パッケージ2011

    • 著者名/発表者名
      酒井康行, 安東弘光, 桑原一成
    • 雑誌名

      自動車技術会論文集

      巻: Vol.42,No.1 ページ: 213-218

    • 査読あり
  • [学会発表] トルエン詳細反応モデルの改良と着火過程の反応論的考察2010

    • 著者名/発表者名
      酒井康行, 前田博貴, 中村昭裕, 安東弘光
    • 学会等名
      第48回燃焼シンポジウム
    • 発表場所
      福岡ガーデンパレス&都久志会館(福岡)
    • 年月日
      2010-12-01
  • [学会発表] アルカン簡略化燃焼反応モデルの中間生成物反応パッケージ2010

    • 著者名/発表者名
      酒井康行, 安東弘光, 桑原一成
    • 学会等名
      自動車技術会2010年秋季大会
    • 発表場所
      西日本総合展示場(北九州)
    • 年月日
      2010-10-01
  • [学会発表] THEORETICAL INVESTIGATIONS ON THE REACTIONS OF CYCLOHEKYL AND DECALYL PEROXY RADICALS2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Sakai, T.Watanabe, H.Ando, A.Miyoshi
    • 学会等名
      33rd International Symposium on Combustion
    • 発表場所
      中国・北京
    • 年月日
      2010-08-03

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公開日: 2012-07-19  

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