研究課題
人が機械を操作する時の双方向制御、仮想空間内で再構築された物体情報の人への直感的な提示、音声、画像に続く新たな情報通信メディアとして期待される触覚情報の利用には、微小なアクチュエータが高密度にアレイ化され、皮膚を機械的に変形、皮膚内部に分布する触覚受容器群を時空間的に刺激し、触覚情報を人に提示する触覚ディスプレイの開発が不可欠である。本研究の目的は、触覚ディスプレイに適用可能な、上下面で断面積の異なるマイクロチャンバ内に非圧縮性流体を封入した変位増幅機構を有する、変位増幅型マイクロアクチュエータを実現することである。製作にはMEMS技術を用い、微細化、アレイ化を目指す。本年度は、変位増幅機構を有する大変位MEMSアクチュエータの動的特性を明らかにし、かつ変位増幅機構による変位増幅率20倍以上を実現した。その結果を国際学会、国内学会において発表した。また製作に新たに開発した液体封入技術、Bonding-in-Liquid-Technique(BiLT)に関して国際論文誌において発表した。また触覚ディスプレイにおいて提示する触覚情報を取得するためには触覚センサによる触覚評価が不可欠である。特にヒトの皮膚指紋形状を模倣することで触覚センサの高感度化を行う手法を提案し、その結果を国際学会誌、国内学会誌で発表するとともに、国際、国内学会において発表を行った。この発表に関し、2つの国際学会から発表学生がベストポスター賞を受賞した。また本研究で開発したBiLTを応用した分布型フレキシブル高感度触覚センサの開発にも成功し、その結果を国際学会において発表した。
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IEEJ Transactions on Sensors and Micromachines
巻: (掲載決定)(Accepted for publication)
Journal of Micromechanics and Microengineering
巻: 20 ページ: 085012(7)
巻: 20 ページ: 095018(6)
http://www.miki.mech.keio.ac.jp