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2009 年度 実績報告書

精神疾患研究のためのロボットを用いた疾患モデル実験系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21760207
研究機関早稲田大学

研究代表者

石井 裕之  早稲田大学, 理工学術院, 助手 (10398927)

キーワードロボット / 動物実験 / 精神疾患 / ラット / アニマロイド
研究概要

本研究では,ロボット技術を応用し,任意に操作可能な環境を作り出すことで,ストレス・脆弱性モデルに即した精神疾患モデル実験系の構築が可能となるとの仮説にもとづき,創薬および精神疾患に関する基礎研究のための,新たな疾患モデル実験系を実現することを目的としている.本研究は,(1)より多様なラットの社会行動を再現可能な小型移動ロボットの開発(2)疾患を発症させるためのロボットの動作アルゴリズム(実験プロトコル)の開発(3)疾患発症を検知し,定量的に評価するアルゴリズムの開発,の3項目よりなるが,平成21年度は(1)および(2)に特に注力して研究を行った.
その結果,新たに脚・車輪ハイブリッド型アニマロイドの開発に成功した.このロボットは,駆動用車輪とインタラクション用脚の両方を供えており,高速移動とラットの多様な社会行動の再現の両方が可能となっている.
一方,精神疾患モデル動物作成のアルゴリズムの開発を目的として,これまでに開発した車輪式移動ロボットを用いてさまざまな実験を行った.その中で,幼若期にロボットを用いてストレスを暴露することで,その個体が成熟後に精神疾患様の行動を示すようになることが確認された.また,幼若期にロボットによるストレスを暴露した個体に対して,成熟後にロボットによるストレスを暴露すると,幼若期にそれを経験していないラットより,過敏な反応を示すことが確認された.これは,幼若期におけるロボットによるストレス暴露がトラウマを形成したと見ることができる.
以上のとおり,本研究は当初の目的達成に向けて順調に進んでいる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] ロボットを用いた精神疾患モデル・ラットの作成2009

    • 著者名/発表者名
      石井裕之, ほか
    • 学会等名
      日本動物心理学会第69回大会
    • 発表場所
      岐阜大学
    • 年月日
      20090900
  • [学会発表] 小型移動ロボットによるストレス暴露がラットの行動特性に与える影響の検討2009

    • 著者名/発表者名
      石井裕之, 増田悠一, 宮城島俊介, 文野翔吾, 高西淳夫, ほか
    • 学会等名
      第39回日本神経精神薬理学会
    • 発表場所
      京都国際会館
    • 年月日
      2009-11-15
  • [学会発表] 「小型移動ロボットを用いたラットの社会性評価のための新たな実験系の構築」第3報:新型4足アニマロイドの開発2009

    • 著者名/発表者名
      石井裕之, 増田悠一, 宮城島俊介, 文野翔吾, 高西淳夫, ほか
    • 学会等名
      第27回日本ロボット学会学術講演会
    • 発表場所
      横浜国立大学
    • 年月日
      2009-09-15
  • [学会発表] Design and Development of Biomimetic Quadruped Robot for Behavior Studies of Rats and Mice2009

    • 著者名/発表者名
      H.Ishii, Y.Masuda, S.Miyagishima, S.Fumino, A.Takanishi, et al.
    • 学会等名
      EMBC2009
    • 発表場所
      ミネアポリス
    • 年月日
      2009-09-06

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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