研究概要 |
現在普及が急速に拡大している永久磁石モータに使用される希土類金属は,今後価格の高騰と資源の枯渇が懸念される。その課題を解決するため,本研究では磁石レスモータとして知られているスイッチトリラクタンスモータ(以下,SRMと略記)の技術課題を克服し,脱永久磁石同期モータ化を目指すものである。 本研究課題においては,SRMの技術課題のひとつである大きなトルク脈動を,駆動回路方式の開発及び改良,制御方式の開発及び改良という異なる2つのアプローチにより克服し,高精度・高性能SRモータ可変速駆動システムを構築することを目指したものである。 当該年度において,前年度までに構築したコンデンサ並列形SRM駆動システムについて,必要に応じてコンピュータシミュレーションを実施しながら検討を行った。 (1)コンデンサ並列形駆動回路の適用による可変速駆動時のトルク脈動抑制効果の検証 (2)コンデンサ並列形駆動回路の適用による可変速駆動時の速度制御性能評価 本研究によって,従来は数百%であったトルク脈動を数%以下まで抑制できることを実証し,高性能速度制御システムを構築した。また,本研究で不可欠であるパラメータ抽出法についても検討を行った。
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