| 研究概要 |
国内の風力発電設備は頻繁に雷撃を受け,それによる故障のため停止している時間が長くなっている。莫大な費用をかけて建設された国内の風力発電設備の効率的な運用を実現するためには,その効果的な雷害対策を施しておく必要がある。このためには,雷撃を受けた風力発電設備内に生じる過渡電磁界および過渡誘導電圧を高精度で予測しておくことが重要である。
この研究課題に関わる本年度の研究成果を細目に分けて以下に示す。
1 風力発電タワー等の高構造物への雷撃に関わる最近の研究動向を整理し,本研究代表者の関連する研究成果のとりまとめを行った(次ページ研究成果雑誌論文2)。
2 風力発電タワーや送電鉄塔の回路モデルを提案し,その妥当性の評価を行った(学会発表7, 11)。
3 高電圧工学分野でほとんど利用されたことのない伝送線路モデリング法(TLM法)に基づく電磁界計算プログラムを作成し,その妥当性を実証した(雑誌論文1,学会発表8, 10)。
4 高電圧工学分野でほとんど利用されたことのないCIP法に基づく電磁界計算プログラムを作成した(次ページ学会発表6)。
5 FDTD法により誘導雷電圧の解析を行い,対応する実測結果との比較を行なった(学会発表1, 9)。
6 コロナ放電の簡易モデルを開発し,誘導電圧に与える影響等の検討を行なった(学会発表2)。
7 電力用ケーブルにおける高周波サージ伝搬特性の評価をFDTD法により行った(雑誌論文3)。
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