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2009 年度 実績報告書

非真空プロセスによる超低コスト環境調和型薄膜太陽電池の作製に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21760231
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

田中 久仁彦  長岡技術科学大学, 長岡技術科学大学・工学部, 助教 (30334692)

キーワード環境材料 / 再生可能エネルギー / 太陽電池
研究概要

本研究では構成元素が地殻に豊富に存在し,安価で毒性のないCu_2ZnSnS_4(以下CZTS)を心臓部とする薄膜太陽電池を,超低コストで簡単に作製するために非真空下で作製する方法の開発を行った.CZTSはゾルゲル・硫化法で,CdS界面層は化学溶液堆積法で堆積した.本研究では,CZTSの組成比が物性に与える影響を硫黄含有量の観点から調べるため,硫化時の窒素希釈硫化水素ガスの硫化水素濃度依存性の調査を行った.また,CdS堆積条件の最適化,CZTS薄膜を構成する粒子の径の拡大を狙った赤外線加熱炉による急速加熱(Rapid Thermal Treatment=RTP)の検討を行った.硫化時の硫化水素濃度依存性を検討した結果,硫化水素が5から20%へと増加するに従いCZTSを構成する粒径の拡大が認められた.しかし,3%と濃度が低い場合でも粒径が20%硫化水素を用いたときと同程度に成長することがわかった.このことから硫化水素ガスが高濃度,低濃度では結晶粒の成長プロセスが異なることがわかった.CdS堆積条件の最適化から,CZTSにおいてもCdイオンを含むアルカリ溶液に事前に浸すpartial electrolyte treatment(PET)が有効であることがわかった.硫化水素濃度3%で結晶粒を大きくしたCZTSに対しPETを行い,素子を作製した結果,発電効率が従来より10%程度向上し2.23%となった.RTPの検討では硫化温度250℃で十分に硫黄が取り込まれていること,500℃10min程度でCZTSができることがわかった.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [学会発表] ゾルゲル・硫化法を用いたCu_2ZnSnS_4薄膜の硫化温度依存性2010

    • 著者名/発表者名
      前田和也, 田中久仁彦, 福井雄貴, 打木久雄
    • 学会等名
      第57回応用物理学会関係連合講演会
    • 発表場所
      東海大学
    • 年月日
      2010-03-20
  • [学会発表] 非真空プロセスによるCu_2ZnSnS_4薄膜太陽電池の作製:硫化水素濃度依存性2010

    • 著者名/発表者名
      前田和也, 福井雄貴, 田中久仁彦, 打木久雄
    • 学会等名
      第57回応用物理学会関係連合講演会
    • 発表場所
      東海大学
    • 年月日
      2010-03-20
  • [学会発表] ゾルゲル・硫化法を用いたCu_2ZnSnS_4薄膜の硫化温度依存性2009

    • 著者名/発表者名
      前田和也, 田中久仁彦, 打木久雄, 福井雄貴
    • 学会等名
      応用物理学会多元系機能材料研究会年末講演会
    • 発表場所
      鷲羽ハイランドホテル
    • 年月日
      2009-12-12
  • [学会発表] 非真空プロセスによるCu_2ZnSnS_4薄膜の作製及び硫化水素濃度依存性2009

    • 著者名/発表者名
      福井雄貴, 田中久仁彦, 打木久雄
    • 学会等名
      応用物理学会多元系機能材料研究会年末講演会
    • 発表場所
      鷲羽ハイランドホテル
    • 年月日
      2009-12-11
  • [備考]

    • URL

      http://femto.nagaokaut.ac.jp/

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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