平成22年度には、本研究課題の提案方式であるConstellation-Rotated Vector OFDM (CRV-OFDM)伝送方式に、誤り訂正符号を適応したCoded CRV-OFDM (CCRV-OFDM)伝送方式の知的所有権を申請するための準備と、今後の応用に向けての宣伝および更なる無線周波数利用効率を実現するための手法の開発を行った。具体的には:1)CCRV-OFDM伝送方式の国内と海外での知的所有権を申請する費用を調達するために、国内の企業および米国の通信企業を訪問し、資金援助と共同開発の意思を打診した。2)米国のAT&T研究所およびマサチューセッツ工科大学(MIT)において、CCRV-OFDMの説明を行い、今後の協力体制を築いた。3)更なる無線周波数利用効率を実現する手法を開発するために、MITを訪問しZheng准教授と、現在最新のInterference Alignment技術について共同研究を行い、帯域制限されたマルチユーザ通信システムにおいて、パスの時間遅れ情報を用いた新しいInterference Alignment手法を開発した。 なお、これらの研究成果は、今後の知的所有権の申請を考えており、その準備と申請が終わるまで、学会や雑誌への投稿は控えている。
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