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2009 年度 実績報告書

マルチチャネル中継システムの厳密なチャネルキャパシティ導出

研究課題

研究課題/領域番号 21760292
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

齋藤 将人  奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教 (30335476)

キーワード情報通信工学 / 数理工学 / 移動体通信 / 情報理論 / 最適化問題
研究概要

本研究の目的は,直交周波数分割多重(OFDM)方式等のマルチチャネル伝送方式及び中継技術を用いる無線通信ネットワークにおいて,無線局が周囲の無線局との通信環境を認識し,状況に応じて伝送効率の最大化を達成する無線中継システムの構築にあり,本年度は,中継システムの最も基本的な形である,(送信・中継・宛先局から構成される)2ホップ中継システムに,OFDM方式を用いた方式を検討対象とした.
本年度は,最適電力割当方式を確立するため,これまで検討してきた,厳密解の解析的導出を更に進め,多次元方程式の実数解を効率的に得られる手法が必要であることを明らかにした.また,並列計算による最適解導出について専門家と議論を行った.その結果,現状の解導出法では,OFDM方式のサブキャリア数の増加につれて解の候補数が指数関数的に増加することから並列計算の適応は困難であり,有効な計算手法ではないという結論に至った.そこで,実用サイズOFDM方式に適用可能であり,実環境においても効果的に伝送効率を最大化する手法の検討を行った.これは,本課題内容を実際の無線通信環境に適用する際に必要となる重要な検討項目である.具体的には,これまで取り扱っていたサブキャリア単位の電力制御ではなく,チャンクと呼ばれる複数サブキャリアの束を一制御単位とする手法である.チャンク単位制御により,所要チャネル情報量を大幅に低減可能であり,有効なチャネル情報の選択により,少ない情報量でもサブキャリア単位制御と同等の伝送特性が得られると期待できる.実環境を想定したチャネルモデルを用いて検討した所,隣接サブキャリア間の高い周波数相関特性から,適切なチャンクサイズ選択により,サブキャリア単位制御と比較して,ほとんど特性劣化が見られないという結論が得られた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 非再生OFDM中継システムにおける複数サブキャリアを束ねた電力割当およびサブキャリアマッピング手法の検討2009

    • 著者名/発表者名
      原口修平, 齋藤将人, Chandra Athaudage, 岡田実
    • 学会等名
      電子情報通信学会ワイドバンドシステム研究会
    • 発表場所
      静岡大学工学部
    • 年月日
      2009-09-23
  • [学会発表] チャンク単位の電力割当を用いた非再生OFDM中継システム2009

    • 著者名/発表者名
      原口修平, 齋藤将人, 岡田実
    • 学会等名
      2009年電子情報通信学会ソサイエティ大会
    • 発表場所
      新潟大学
    • 年月日
      2009-09-18
  • [学会発表] Achievable Rate of Dual-Hop OFDM Relay System with Non-regenerative Relay without FFT Process2009

    • 著者名/発表者名
      原口修平, 齋藤将人, 岡田実
    • 学会等名
      The Sixth International Symposium on Wireless Communication Systems 2009(ISWCS'09)
    • 発表場所
      シエナ大学(イタリア)
    • 年月日
      2009-09-09

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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