研究課題
本研究では、申請者は新聞記事やログデータなどの時系列データの可視化技術であるFACT-Graphに対して有用性を検証し、またその分析方法の策定を目指している。FACT-Graphはクラス遷移分析と共起グラフを組み合わせることで、トピック単位でのマクロなトレンドの発見や、頻度は少ないが重要な語句や複数の語で構成される話題などを効率的に分析することができる。しかし、課題1)FACT-Graphを分析するために十分な機能やインターフェイスを提供していない、課題2)活用事例が少なく有用性検証が十分ではない、課題3)FACT-Graphの分析には経験が必要であり、初心者では分析が困難といった問題点がある。そこで、本年度は、課題1と課題2に主に取り組んだ。課題1において、分析環境を整えるために、可視化技術であるFACT-Graphを元にした対話型マイニングシステムを開発することを試み、従来のシステムと比較を行った.そのとき、1)分析者の気づきを反映しづらい、2)情報の参照性が乏しい、3)対話型インターフェイスの欠如といった3つの問題点があった。これらを解決するために、FACT-Graph View、Time Manager、Keyword Manager、Graph Infoと呼ばれる4つのGUIベースのコンポーネントを実装した。これらの研究報告はHCI Interational 2009にて採録、報告済みである。また、課題2に対しては、この分析ツールを用いた分析を行うことで取り組んだ。この課題を達成するために、犯罪記事を対象にした20年間における新聞記事の見出しを分析した。その結果は開発ツールのケーススタディとしてFIT2009、Aritfical life and Robotics 2010(AROB'10)に採録、報告済みであり、後者ではBest Paper Awardsを受賞した。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (7件)
Journal of Artificial Life and Robotics Vol.15
ページ: 234-238
Lecture Notes on Computer Science (LNCS5618 : Human Interface, Part II)
ページ: 192-200
Opportunities and Challenges for Next-Generation Applied Intelligence3
ページ: 335-340