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2009 年度 実績報告書

小動物内酸化還元機能計測のためのピンポイント電子スピン共鳴装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21760307
研究機関山形大学

研究代表者

伊藤 智博  山形大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (60361276)

キーワード電子スピン共鳴 / 磁場勾配変調 / センシティブポイント法 / L-バンド / 生物ラジカル / 磁場焦点法 / 生体計測 / EPR
研究概要

ピンポイント電子スピン共鳴(ESR)法は、局所領域のESRスペクトルを観測する手法であり、ESR画像法などでは取得が困難であった複数の活性酸素種や活性酸素の存在状態などを様々な情報を取得できる特徴がある。この手法を実現するためには、150Hz程度の周波数で磁場勾配変調を発生させる必要がある。小動物を対象にした実験で使用するループギャップ共振器では、シールドケースを使用するため、シールドケースの渦電流によって、磁場勾配変調が十分に印加できない問題がある。本研究では、この渦電流を軽減するために、シールドケースに内側に磁場勾配コイルを内蔵し、磁場勾配を印加することを試みた。具体的には、「磁場勾配コイルの製作」、「磁場勾配コイルの特性評価」、「コイル用電源の選定」、「シールドケースの試作・整合性回路の接続」を行った。磁場勾配コイルは、x-,z-軸に対応したコイルを製作し、板厚3mmの銅板を切り出し、シールドケース内に内蔵できるように厚さを調整した。それぞれのコイルのインピーダンスは、200mΩ以下(@200Hz)であった。このインピーダンスの値より、電源の仕様を定め、x-軸では、25Arms,z-軸では、15Arms以上の電流を印加できる電源を選定した。シールドケースは、従来の大きさでは、コイルを内蔵する空間を確保できないため、幅を約12mm拡張し、内蔵できるようにした。実際に、このシールドケースに内蔵した磁場勾配コイルに電流を印加し、ガウスメータを用いて、磁場勾配強度を測定した。この結果より、予想させる空間分解能は、約5mmであることが分かった。ラットの臓器や脳を大きさが5mm程度またはそれ以上であるため、部位別の生命現象を捉えるための十分な性能を有していると判断した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 小動物対応磁場焦点ESR法のためのループギャップ共振器用低渦電流シールドケースの開発2009

    • 著者名/発表者名
      城石知紀, 伊藤智博, 尾形健明
    • 学会等名
      第48回電子スピンサイエンス学会年会
    • 発表場所
      神戸大学 百年記念館六甲ホール(兵庫県)
    • 年月日
      2009-11-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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