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2009 年度 実績報告書

確率共振現象を取り入れた制御システムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21760331
研究機関大阪大学

研究代表者

堀田 育志  大阪大学, 産業科学研究所, 特任助教 (30418652)

キーワード制御システム / 確率共振
研究概要

本研究は、生体システムがノイズを巧みに利用している原理である確率共振(SR)現象を人工の制御システムに取り入れ、生体のようにしなやかで臨機応変な能力を生み出す制御方法の確立とアナログ電子回路を用いた制御デバイスの創成を目的としている。H21年度は、SR型ニューロン素子を用いたリング発振器(SRリング発振器)に光センサを取りつけ、光によって発振パターンを変調することができる光制御型SRリング発振器デバイスの開発を行った。さらに、この発振器デバイスを組み合わせた制御システムを実現し、ノイズがシステム制御に与える影響を調べた。
1. 光情報によるSRリング発振器の発振パターン制御
SR型ニューロン素子の出力調整部分に光りセンサを取り付けることによって、外界からの光情報で素子の出力を変調できるようにし、この素子でSRリング発振器を作製することで、光で発振周波数が変調できる光制御型SRリング発振器を実現した。この発振器は、光が強いときには発振周波数が遅く、また弱いときには速くなり、光によって発振器の発振周波数が制御可能であることが分かった。
2. 光制御型SRリング発振器を用いたSR制御システムの作製
2つの光制御型SRリング発振器を用い、それらの出力を論理演算することによって光が強く当たっている側の発振器に符号付けされた制御信号を得ることができ、さらに論理演算後の信号を用いて一次元移動体の動作にフィードバックをかけると、光追随型の制御が実現できた。このとき、システムに加えるノイズ強度を変化させると、挙動が大きく変化し、ノイズ強度が大きいときは動作が小刻みになり、ノイズが小さいと大まかになった。このノイズ強度依存性が光追随制御に及ぼす影響を調べたところ、ノイズ強度が大きければ臨機応変性が高くなる一方、最終目的位置までの到達時間は増加し、ノイズ強度が小さい場合は逆になることが分かった。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (5件) 産業財産権 (2件) (うち外国 2件)

  • [学会発表] 並列化確率共振ユニットを用いたリアルタイム音声信号検出2010

    • 著者名/発表者名
      堀田育志
    • 学会等名
      第57回応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      東海大学 湘南キャンパス(神奈川)
    • 年月日
      2010-03-20
  • [学会発表] 並列化確率共振ユニットを用いたリアルタイム信号検出・解析システムの開発2009

    • 著者名/発表者名
      堀田育志
    • 学会等名
      LabVIEW研究成果発表会2009
    • 発表場所
      WTCビル(東京)
    • 年月日
      2009-12-11
  • [備考] 受賞名:アプリケーションコンテスト2009【一般部門】最優秀賞

    • URL

      http://sine.ni.com/cs/app/doc/p/id/cs-12408

  • [備考] 受賞者:堀田育志

  • [備考] 受賞内容:「並列化確率共振ユニットを用いたリアルタイム信号検出・解析システムの開発」

  • [備考] 授与団体:日本ナショナルインスツルメンツ株式会

  • [備考] 社詳細URL

  • [産業財産権] 制御信号発生方法、その装置、及び移動体駆動制御装置2009

    • 発明者名
      堀田育志, 他
    • 権利者名
      大阪大学
    • 産業財産権番号
      特許・PCT/JP2009/063771
    • 出願年月日
      2009-08-04
    • 外国
  • [産業財産権] コンパレータ、ノイズジェネレータ、確率共振素子2009

    • 発明者名
      神吉輝夫、堀田育志, 他
    • 権利者名
      大阪大学
    • 産業財産権番号
      特許・PCT/JP2009/067261
    • 出願年月日
      2009-10-02
    • 外国

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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