研究課題
係留索引張ロードを計測するロードセル及びセンサインターフェースを導入し、22年度について係留索ロード計測を3回、出入港操舵実験を7回実施した。実験はCPP(可変ピッチプロペラ)翼角設定に対する係留索ロードを計測した。また強風時にかかる係留索のロードを計測した。次に船舶推進及び強風影響による係留索のロードモデルを設計し、MATLABシミュレーションによって一般化最小分散制御を適用し、その有効性を検証した。実験の結果、CPP翼角推進には明確なむだ時間があることを確認し、予測制御法の一手法である一般化最小分散制御を適用することによって、速応性ある目標値追従性を達成し、強風時などの悪天候において係留索にロードがかからない操船法を確立した。なお本研究では、制御目標値を係留索にかかるロードを0とするか、もしくはCPP翼角制御により生成される速度を0とする制御系を設計するべきか検討が必要である。ロード0目標値制御は係留索に負担をかけない本来の目的には直接に合致するものの一般の船舶にロードセルが付設されない。そこで、もう一方の船速0目標値制御(船速0であれば係留索にロードがかからない想定)とした制御系設計が実用上望ましい。本研究の解析結果については、SICE Annual Conference 2010 in Taiwanにおいて発表した。また、平成22年12月において計測自動制御学会へ論文を投稿した。
すべて 2011 2010
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)
SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration
巻: 3 ページ: 145-150
電気学会C部門誌
巻: 130 ページ: 1979-1986