研究概要 |
本年度は,より実現象に近い3次元地震動を入力したことを想定した耐震設計法を橋梁システムに適用した数値解析を行った.前年度にて橋脚単体に関する検証は終了しているが,桁-支承-橋脚といったシステムとしての橋梁の挙動に対して提案手法によって耐震設計の観点から,例えば,板厚の条件がどの程度厳しくなるのかを検討した. 結果として,2方向や3方向地震動の影響により,より厳しい条件での設計にはなるが,断面を構成する幅厚比パラメータの値によっては,板厚を増強することに対する敏感度はそれほど高くなく,これまでの設計法でも十分対応が可能であることを確認した.しかし,幅厚比パラメータの値によっては,十分な配慮が必要であり,現耐震設計に取り入れる必要があることをまとめつつある.当該年度ではまとめる段階まではできていないため,具体的な成果公表にまで至っていないが,引き続き精査しながら,成果をまとめ,公表する予定である.
|