研究概要 |
本研究は,非線形均質化理論に基づく水-粒子連成系のマルチスケール解析手法の開発を目的としている.本研究期間内に飽和状態から不飽和状態まで,幅広い飽和度に対応することのできる手法を確立することを目指している.また,開発した手法を用いて飽和度と全体構造の力学挙動の関係について微視的・巨視的両面から考察を行う.さらに,開発する手法は将来的に地盤の凍上現象のような相変化が関連するような複雑な問題の解析に展開できる一般性を目指している. 平成22年度には,平成21年度に実施した飽和状態における問題の定式化とプログラム開発について,その性能の評価を実験と照合しながら行った.解析コードを改善し,飽和状態の挙動をある程度の精度で解析可能となった.次に不飽和状態の問題に対して定式化を行った.本年度は,不飽和状態の解析コード構築まで目指していたが,そこまでには到達していない.来年度実施したいと考えている.
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