高解像度のデジタルカメラと高機能の画像解析ソフトを組み合わせることにより従来用いてきた画像解析システムを高精度化し、それにより得られる画像解析の精度を検証した。試験装置の制御プログラムと同期をとったデジタルカメラの撮影遠隔操作システムを構築し、試験中の任意の段階、条件で自動写真撮影が行えるようにした。 実際の建設発生土を母材とし、製造プラントにより打設した流動化処理土と、凌渫粘土にセメントペーストを混合したセメント改良粘土、豊浦砂の計3試料について、X線回折成分分析機能付き走査電子顕微鏡とデジタルマイクロスコープを用いた微視的観察を行い、母材とセメントとの構造、改良体の空隙の様子などの類似点・相違点を明らかにした。 構造を観察した3種類の試料について中圧小型平面ひずみ圧縮試験と中圧三軸圧縮試験を行った。供試体の一側面の変形状況を撮影した画像データに前述の画像解析システムを適用し、ひずみの局所的な分布状況を求めた。3MPa程度までの異なる拘束圧下における圧密およびせん断中の強度変形特性と、画像データの解析により得られる局所的な破壊モードの変化から、拘束圧レベルの違いが各試料の強度変形特性や破壊モードにおよぼす影響について明らかにし、これらの特性の類似点・相違点をまとめた。
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