実際の建設発生土を母材とし、製造プラントにより打設した流動化処理土の三軸圧縮試験を昨年度から引き続き実施し、地下深度が1m~80mに相当する比較的広範な拘束圧下での全体的な強度変形特性を明らかにした。 矩形供試体の一側面における画像解析の結果から、0.1%~数百%の広範なひずみレベルにおける局所変形挙動を求めた。 さらに各拘束圧下での圧密やせん断を終えた供試体を切り出し、X線回折成分分析機能付き走査電子顕微鏡とデジタルマイクロスコープを用いて、各拘束圧下で生じた異なる局所変形挙動の発生箇所の微視的な構造観察を行った。 昨年度までの試験結果や既往の研究結果との比較を行いながら、セメント固化による流動化処理土やセメント改良土の強度と拘束圧との関係、および各拘束圧下で発生した処理土の微視的構造の変化が、強度・局所変形特性に及ぼす影響について取りまとめた。
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