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2010 年度 実績報告書

強度発現阻害物質を用いた超低強度の固化処理浚渫泥土の配合設計方法の提案

研究課題

研究課題/領域番号 21760370
研究機関横浜国立大学

研究代表者

早野 公敏  横浜国立大学, 工学研究院, 准教授 (40302632)

キーワード浚渫粘土 / リサイクル / 建設材料 / セメント固化処理土 / 添加材 / フミン酸 / 強度 / 均質性
研究概要

本課題は,セメント固化処理泥土の強度発現を効率的に促進させるという従来の発想を転換して,強度発現を抑制する添加剤に着目し,その効果およびメカニズムを明らかにするとともに,均質でかつ長期的に変形追従性を有する,自然堆積土に近い性質を有する超低強度のセメント固化処理泥土の配合設計方法の提案を目的としている.品質のばらつきが少なく,長期的に変形追従性を有しているセメント固化処理泥土の配合設計の提案は,港湾・河川工事等で大量に発生する浚渫泥土のリサイクルの用途を拡大すると考えられる.
本課題は3年の予定であり,2年目の今年度は,強度発現を抑制する添加剤の効果に関するデータを取得することを目的に,添加剤としてフミン酸および糖を用いて,セメント固化処理土のフロー試験,一軸試験,pH試験,土壌硬度試験,高温促進養生試験を実施した.その結果,次の知見が得られた.
1.糖を添加しても,添加しない場合と比べてほぼ同程度の流動性を確保できる.フミン酸を添加した場合はやや流動性が高くなる.
2.糖およびフミン酸を添加するとセメントの強度発現が阻害され,強度を抑制できる.フミン酸に比較して糖の場合には添加量が少なくて済む.
3.糖およびフミン酸を添加してもpH値は添加しない改良土と同程度であるため,周辺環境に及ぼす影響は変化しない.
4.土壌硬度計を使用して強度の均質性の評価を行ったところ,糖およびフミン酸を添加して強度を抑制したセメント固化処理土のばらつきは,セメントのみを添加して同程度の強度にした供試体よりも小さい.
5.高温促進養生試験を実施したところ,高温域では糖の強度発現抑制効果がやや低くなる可能性がある.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] セメント改良土の配合設計におけるフミン酸の強度発現遅延剤としての応用に関する検討2010

    • 著者名/発表者名
      府川裕史, 御手洗義夫, 早野公敏
    • 雑誌名

      第9回地盤改良シンポジウム論文集

      巻: 1巻 ページ: 161-166

  • [学会発表] セメント改良土におけるフミン酸の強度発現遅延効果と長期強度の予測2010

    • 著者名/発表者名
      府川裕史, 御手洗義夫, 早野公敏
    • 学会等名
      第45回地盤工学研究発表会
    • 発表場所
      松山(愛媛)
    • 年月日
      2010-08-19

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公開日: 2012-07-19  

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