研究概要 |
平成23年度の主たる研究成果は,以下の通りである. 1.弾塑性連続体モデルに基づくバラスト道床の繰り返し変形解析の信頼性の向上 回転硬化を考慮した拡張下負荷面モデルを用いる場合を対象に,バラスト道床の変形解析のロバスト性・信頼性の向上を図ることを目的に,partic leswarm optimization(PSO)を用いた材料パラメータ同定手法を開発し,同定計算のロバスト性および同定精度について検証した. 2.解析効率のさらなる向上の望める変形解析モデル・手法の導入・開発 繰り返し載荷時におけるバラスト道床の残留変形の発生・蓄積を対象とした解析効率の向上を目的として,cyclic densificationモデルの有限要素法プログラムへ実装した上で,まくらぎ・バラストからなる有道軌道の3次元道床沈下解析を行ない,実物大有道床軌道の繰り返し載荷試験のシミュレーションを行なった.解析の精度および計算効率について,他手法の解析結果との比較も交えて詳細に検討した.また,cyclic densificationモデルの低サイクル数での評価精度の低さの改善可能性について検討した. 3.バラスト道床の構成・構造などの不確実性を考慮した繰り返し変形解析モデルの構築 平成23年度は,下負荷面モデルに基づくバラスト道床沈下解析を対象に,平成22年度に引き続き,材料パラメータの変動の影響を1次近似2次モーメント法により評価することとし,その有限要素法に基づく3次元道床沈下解析へ適用した.当該手法を用いて,バラスト道床内部の発生応力・変形量に及ぼす材料特性の変動の影響を評価・検討した.
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