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2009 年度 実績報告書

文化的資源に対する簡便な高精度3次元計測手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21760406
研究機関東京農業大学

研究代表者

國井 洋一  東京農業大学, 地域環境科学部, 助教 (10459711)

キーワード文化的資源 / 3次元計測 / 写真測量 / デジタルカメラ / 精度検証 / 手法開発
研究概要

本研究は日本の文化的資源に対し、市販デジタルカメラ等による写真測量技術を用いて安価・簡便かつ高精度な非接触型3次元計測手法を提案するものであり、平成21年度の目標は計測手法の主要部の開発であった。この目標を達成するにあたり、以下の2点に特に重点を置いて研究を行った。
ひとつは、従前の研究では建造物などの整形的な物体を対象としていたため、植物や石材といった形状が不均一な物体への対応である。これに対しては、市販デジタルカメラにて撮影した画像からの計測点の抽出方法を、従来の建物等のエッジやコーナーに重点を置く方法から面的に点群を発生させる方法に処理を転換することで、一定の成果を得ることができた。もう一方は、文化的資源は直接の接触だけでなく周囲への立ち入りが困難な場合が多いため、計測対象物の周囲に立ち入ることの不可能な場合や、狭小で計測が困難な場合への対応である。これに対しては、自然公園の木道や回遊式日本庭園の園路といった限定された空間における市販デジタルカメラでの撮影作業を実際に試み、得られた画像データからの計測手法の開発を行った。その結果、限定された空間内での画像データから計測可能であることを示すことができ、さらにその手法に対する精度検証を実施することで、通常手法には多少劣るものの十分な計測精度が得られることも確認した。具体的には、撮影距離約10mの際の平均精度が約7mm程度である。
現在は、開発した手法の有用性をさらに実証するために、他の高性能機材との比較検証を実施中である。具体的には、計測機材として進化を遂げている地上型3Dレーザースキャナ(価格:約2千万円)と市販デジタルカメラとで同じ日本庭園の計測作業を実施し、両者の比較を計測精度、効率性、コストなどの総合面において行う予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] フラクタル解析を用いた尾瀬国立公園におけるシークエンス景観の定量分析2010

    • 著者名/発表者名
      國井洋一
    • 雑誌名

      ランドスケープ研究 73巻5号(印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] フラクタル次元および高さと角度変化を用いた園路上の景観評価手法の開発-小石川後楽園・六義園を事例として-2009

    • 著者名/発表者名
      國井洋一、加藤萌優美
    • 雑誌名

      東京農業大学農学集報 54巻3号

      ページ: 182-191

    • 査読あり
  • [学会発表] 3D Analysis and Evaluation for Landscape in National Park2009

    • 著者名/発表者名
      Yoichi KUNII
    • 学会等名
      22nd CIPA Symposium
    • 発表場所
      京都テルサ(京都府)
    • 年月日
      2009-10-12
  • [備考]

    • URL

      http://www.liaison-net.com/ridb/ridb?ucode=189&usno=201650

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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