研究課題
最終埋立地からは有害重金属を含む浸出水が排出されるため、埋立終了後においても安定化までに数十年間の管理が必要である。最終埋立地の早期安定化は運営コスト面、環境負荷面から切実な社会的要求となっている。早期安定化には「重金属の安定的な封じ込め」ないしは「重金属の速やかな除去」の2通りの手段があり、本研究では根本的な埋立地の安定化・埋立焼却残渣のリサイクルの観点から、錯体形成による重金属の早期除去・埋立地安定化を狙った。平成22年度では、埋立地で生成される腐食物質が重金属(銅)と錯体形成しやすく、銅の90%以上が腐食物質と錯体形成すること、ただし自然環境由来の腐食物質よりは錯体形成能が小さいことを明らかにした。重金属の化学形態と溶出性の関係について塩素イオン濃度が与える影響を検討し、亜鉛、クロム、銅は塩素イオン濃度の増加と共に溶出濃度が増加すること、ただし化学形態変化へ与える影響はあまりないことを見出した。塩素イオン濃度による影響は、実埋立地からの重金属溶出に少なからず関与していることが示唆された。
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巻: (Accepted)
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