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2009 年度 実績報告書

伝統軸組構法の耐震改修技術の開発-土壁と軸組の修復技術

研究課題

研究課題/領域番号 21760439
研究機関京都府立大学

研究代表者

田淵 敦士  京都府立大学, 生命環境科学研究科, 講師 (90514191)

キーワード土壁 / 圧縮試験 / 部分圧縮試験 / 金輪継ぎ / 曲げ試験 / 継手長さ / 伝統軸組構法 / 修復
研究概要

土壁の強度特性を把握するために、砂と土とワラスサの比率により強度がどのような性質を示すかを調べた。柱等の木部が壁土にせん断力を伝達する際にチリ部分での圧縮力が重要になってくる。修理の際にも、このチリ部分の修理が必要になることから圧縮強度と部分圧縮強度の試験を行った。各試験体は、40×40×160mmの寸法で、JISの木材強度試験に準拠して行った。その結果、全面圧縮試験においては、砂が少なくなるほど強度が大きくなることがわかった。強度のみに注目すると、砂を混ぜない方が強度が高くなる。また、部分圧縮については、ワラスサの量が挙動に大きく影響することがわかった。スサが少ない場合は、脆性的な傾向を示した。修理の際に、ワラスサを混ぜる比率を、本実結果から、土とスサと砂の比率を2:2:1程度にして、次年度以降の具体的修理方法の選択に結びつける基礎データを得ることができた。
また、軸組の修理技術として金輪継ぎに注目して曲げ試験を行った。スギおよびヒノキの120mm角柱を想定して、4点曲げ試験を実施した。柱せいに対して2倍、2.5倍および3倍の継ぎ手長さを実験変数とした。その結果、強度的には3倍のものと2.5倍のものが高い性能を示したが、靭性を考慮すると2.5倍のものが高い性能を示した。スギとヒノキでは、製材で発生すると同程度のバラツキが生じ、ヒノキの方が小さいバラツキであった。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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