研究概要 |
本研究では,室内空気環境における汚染メカニズムの解明として,室内空気中のSVOCの存在形態に着目して,ガスと粒子表面に付着したSVOCの存在量の定量化方法を開発し,室内浮遊粒子・ガス及びハウスダストへのSVOCの分配を解明すると共に,SVOCのガス・粒子付着のシナリオを検討することを目標とする。今年度は,下記の項目について,検討を行った。 ・ ガス状及び粒子表面吸着SVOCの分離捕集方法の開発 ガス状及び粒子状SVOCの分離捕集を行うために,ディフユージョンドライヤを用いた捕集方法の開発,検討を行った。 ・ 室内浮遊超微粒子濃度とSVOC存在量との関係の解明 関東ローム粒子とガス状DEHPを発生させ,チャンバーにおいて両者を共存させ,上記の分離捕集方法により浮遊している状態でガス及び粒子に吸着したDEHPの存在量について測定を行った。結果として,ガス状の濃度の上昇と共に粒子への吸着量が上昇する傾向が得られた。
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