本研究の背景には、我国の景観計画の土地利用等の都市計画との連関の欠如、歴史的環境への偏向と一般的市街地への無関心、都市フリンジの景観の紊乱への無力等の欠点がある。上記の欠点を、フランスの都市計画に見る「政策合成技術」「一般市街地制御技術」「地域間調整技術」を視座に克服する制度設計を目的とした。フランスの景観計画と郊外大規模店舗規制等との連携、それらが対象とする地理的な拡がり、そして複数地域間の都市的資源の配分手法を、制度のみならず立案・運営組織の点からも、文献読解、聞き取り調査、そして現地踏査の古典的手法で実証的に分析した。
|