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2010 年度 実績報告書

合意形成に基づく景観規制の強化と加速化に向けた景観マネジメントシステムの有効性

研究課題

研究課題/領域番号 21760482
研究機関岡山県立大学

研究代表者

熊澤 貴之  岡山県立大学, デザイン学部, 講師 (30364102)

キーワード景観規制 / 合意形成 / 制度 / マネジメント
研究概要

本研究では,英国ウェールズのDesign Commission for Walesが実施しているDesign Reviewの実態を調査した.まず,英国都市計画におけるDesign Reviewの位置づけを把握するために,ローカルプランニングオーソリティ(PLA)が計画許可のために発行している文書を分析した.その結果,法的拘束力を持っていないのに関わらず,ある程度は機能していることが把握された.法的拘束力がないのにどうして機能しているかを把握するため,Design Reviewが案件に対して公表する文書を分析した.その結果,大きな変更があるが受け入れる場合,小さな変更のため,受け入れる場合,受け入れない場合があることが把握され,それぞれが同じ程度の件数があることが確認された.また,文書は,Design Reviewの判断,その根拠,より好ましいデザインにするための具体的な提案が示されている.Design Reviewが受け入れないと判断した場合でも,PLAには計画許可申請ができるため,その後の判断はPLAが決定することになる.しかし,DRの徹底した情報公開によって,関係者以外の人々の支持を受けているという事実も把握された.このように,文書における根拠と具体的改善案の明示,徹底した情報公開が,法的拘束力がなくても案件申請者に計画の修正を促すことは把握された.これは,法的拘束力がないからこそ,柔軟なシステムになっていると推測された.
我が国の景観審議会において案件のDRが実施されているが,法的拘束力がないことが問題であると指摘されることが多い.法的拘束力を持てば,強制力を持つが,私権の制限などの問題を解決することが難しいだろう.まずは,文書における根拠と具体的改善案の明示,徹底した情報公開によって,法的拘束力がなくても案件申請者に計画の修正を促すことを行うべきである.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Factors of A Harmonious Landscape Based on Combination of An Accent Colour and A Base Colour In A Building Exterior In Japan2011

    • 著者名/発表者名
      Takayuki Kumazawa
    • 雑誌名

      Proc.Of International Colour Association

      巻: 1 ページ: 497-500

    • 査読あり
  • [学会発表] 個別デザイン審査による景観規制強化に向けたデザインマネジメント2011

    • 著者名/発表者名
      熊澤貴之
    • 学会等名
      日本建築学会全国大会,2011年
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20110800

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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