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2010 年度 実績報告書

サブミクロン領域の弾塑性ひずみ測定によるマルテンサイトラスサイズの支配因子解明

研究課題

研究課題/領域番号 21760526
研究機関東北大学

研究代表者

宮本 吾郎  東北大学, 金属材料研究所, 助教 (60451621)

キーワードマルテンサイト / 鉄鋼材料 / EBSD / 変態歪
研究概要

H22年度は、母相中の塑性変形が高強度鋼に用いられる鉄鋼材料のマルテンサイト組織及ぼす影響を解明するために、マルテンサイト変態前に導入された母相中の歪に注目し,変態前加工(オースフォームが)マルテンサイト組織に及ぼす影響を調べた.更に,昨年構築したマルテンサイト方位からの母相オーステナイト逆計算法を用いて,オースフォームによるバリアント選択則を定量的に解明した.実験には,Fe-3Ni-1.5Mn-0.15C合金を用いて,973Kで10~50%の熱間一軸圧縮変形を施し,ガス冷却することでオースフォームドマルテンサイトを得た.
(1)オースフォームを施すことで,マルテンサイトブロックは微細化するが,圧縮軸に対しておよそ45度の角度をもったバリアントが優先的に生成する結果,パケットは逆に発達する.一方,個々のマルテンサイトラスの幅は変態前加工によってほとんど変わらない.
(2)母相オーステナイトの方位と生成するマルテンサイトのバリアント方位の関係を調査したところ,10%のオースフォームでは,オーステナイトの優先すべり面を晶癖面とするバリアントが多く生成するのに対して,30%,50%オースフォーム材では,その中でも特定のバリアントが優先生成する.これは,オースフォームによってオーステナイト母相中に優先すべり面に沿ったマイクロバンドが発達し,マイクロバンドに沿ったバリアントの核生成・成長が他のバリアントよりも起こりやすいためと考えられる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Mapping of parent austenite orientation reconstructed from orientation of martensite by EBSD and application to ausformed martensite2010

    • 著者名/発表者名
      Goro Miyamoto, Naomichi Iwata, Naoki Takayama, Tadashi Furuhara
    • 雑誌名

      Acta Materialia

      巻: 58 ページ: 6393-6403

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 鉄鋼材料におけるfcc→bcc変態の結晶学2010

    • 著者名/発表者名
      宮本吾郎
    • 雑誌名

      まてりあ

      巻: 49 ページ: 332-336

    • 査読あり
  • [学会発表] SEM/EBSD法によるマルテンサイト・ベイナイトの結晶学的組織解析2011

    • 著者名/発表者名
      宮本吾郎
    • 学会等名
      日本鉄鋼協会第161回春季講演大会
    • 発表場所
      都市大学
    • 年月日
      2011-03-27
  • [学会発表] Effects of ausforming on bainite and martensite structures in low carbon steel2010

    • 著者名/発表者名
      N.Iwata, N.Takayama, G.Miyamoto, T.Furuhara
    • 学会等名
      鉄鋼協会第160回秋季講演大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2010-09-26

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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