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2010 年度 実績報告書

微量合金元素制御による固相領域でのアルミニウムの超高速窒化法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21760594
研究機関静岡理工科大学

研究代表者

吉田 昌史  静岡理工科大学, 理工学部, 講師 (40460612)

キーワード機械材料 / 金属物性
研究概要

22年度は,アルミニウムの窒化メカニズムを詳細に検討するため,窒化アルミニウムの成長に及ぼすマグネシウム元素および結晶組織の影響について検討した.純アルミニウムおよび各マグネシウム元素濃度が異なるアルミニウム合金板(A1050,A5052,A5083)に対してガス窒化を行った.この結果,マグネシウム元素濃度の増加にともない窒化層の厚さが増加し,窒化層の成長は基材内のマグネシウム元素濃度に大きく影響を受けることが明らかとなった.また,充填粉末のAl-Mg粉末の投入量を増加させることで,窒化物の成長を促進させることができる.窒化アルミニウムの成長に及ぼす結晶組織の影響については,圧延後のアルミニウム-マグネシウム合金板および圧延後に焼鈍したアルミニウム-マグネシウム合金板を準備し,ガス窒化を行った.この結果,繊維状の組織を有する場合は繊維方向に沿って窒化物が形成,粒状の組織を有する場合は粒状の窒化物が形成され,結晶組織により窒化物の成長形態が大きく異なることが明らかとなった.短回路拡散経路である結晶粒界に沿って窒素が拡散するため,窒化物の成長が結晶粒界に影響を受けたものと考えられる.なお,窒化アルミニウムの成長が結晶組織に影響するのはアルミニウム-マグネシウム合金のみで,その他のアルミニウム合金ではこのような特徴的な窒化アルミニウムの成長は観察されなかった.このことから,本ガス窒化処理法においての窒化物の形成および成長はマグネシウム元素および結晶組織に大きく影響を受けるものと考えられる.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] ガス窒化処理によるアルミニウム合金の窒化皮膜形成に及ぼす合金元素の影響2010

    • 著者名/発表者名
      吉田昌史, 奥宮正洋, 内海能亜, 恒川好樹
    • 学会等名
      第18回機械材料・材料加工技術講演会
    • 発表場所
      東京大学(東京)
    • 年月日
      20101127-20101128
  • [学会発表] Influence of Magnesium on Formation and Growth of Nitride Layer on Aluminum Substrate2010

    • 著者名/発表者名
      Masashi Yoshida, Masahiro Okumiya, Yoshiki Tsunekawa
    • 学会等名
      The 12^<th> International Conference on Aluminum Alloys
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜)
    • 年月日
      20100905-20100909
  • [学会発表] Surface Modification of Aulunimu Using a Gas Nitriding2010

    • 著者名/発表者名
      Masashi Yoshida
    • 学会等名
      2010 Academic Forum between China Jiliang University and Shizuoka Institute of Science & Technology
    • 発表場所
      China Jiliang University(China)
    • 年月日
      2010-10-09

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公開日: 2012-07-19  

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