研究概要 |
ISUMシステムの精度検証および効率性について検討を行った.代表的な船体構造として二重底構造およびコンテナモデルの解析を実施した.それぞれファインメッシュを用いた有限要素法解析との比較を行った.有限要素法モデルでは,ガーダ,トランスおよびスティフナ全てをシェル要素によりモデル化を行った大規模モデルである.二重底構造の解析では,せん断変形,水圧および溶接残留応力を考慮した,ISUMモデルでは,スティフナは梁-柱要素としてモデル化を行った.一方,コンテナモデルでは,曲げ,ねじり変形を加え,変形挙動に対する検討を行った.有限要素法と比較して,ISUMシステムでは高精度かつ効率的な崩壊解析が可能であるという知見を得た. さらに,VLCCのデッキ,バルクキャリアの二重底構造に配置されている防擁パネル構造に対して有限要素法を用いたシリーズ計算を実施した.板厚,防擁材形状/サイズ,防撓材本数をパラメトリ-ックに変化させ計720ケースの解析を実施し,座屈モード,最終強度値を系統的にまとめた.荷重条件として縦圧縮および二軸圧縮のモデルに対して検討を行った.CSR-B,PULSなどの複数の既存の最終強度算式との比較を行った.現在の最終強度算式の問題点を抽出し,弾性大たわみ解析を用いて最終強度算式の修正を行った.これらから得られた知見から新しいISUM要素を作成するための適切なたわみ関数に関する考察を行った.
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