高レベル放射性廃棄物の緩衝材の設計要件に基づき、異なる産地・成分の石炭灰を用いて、粒径およびベントナイトの代替比率を変化させて各種基礎物性・性能試験を行い、バリヤ層の特性に及ぼす石炭灰自体の特性および代替比率の影響について検討した。また、数値解析による放射性核種の長期移動シミューションを行った。一連の実験および解析結果から、ベントナイト単体と比べ石炭灰でその一部を代替することにより、バリヤ層(緩衝材)のシール特性に関しては若干の低下が認められるものの、代替比率が30-40%程度であれば低レベル放射性廃棄物処理場におけるバリヤ層として放射性核種の漏洩防止効果が期待できることがわかった。
|