研究概要 |
本研究では,V型成形爆薬線を応用することにより可能な生産井・還元井の再生技術の開発を提案するため,V型成形爆薬線の形状・配置方法の改良および発生する金属ジェットの光学観測および侵徹結果からの性能評価結果について,以下の範囲について明らかにした. ・貼り合わせ型直線状V型成形爆薬線の改良を行い,高速度ビデオカメラ(HPV-1)を用いた光学撮影実験を行うことで金属ジェット生成部の検討および金属ジェット形状,速度を定量的に評価した.また,鋼板をターゲットに用い,切断能力の評価した. ・貼り合わせ型円弧状V型成形爆薬線の製作を行い,高速度ビデオカメラ(HPV-1)を用いた光学撮影実験を行うことで金属ジェット生成部の検討および金属ジェット形状,速度を定量的に評価した.また,鋼管をターゲットに用い,切断能力の評価した. ・貼り合わせ型直線状および円弧状成形爆薬線をそれぞれ用い,九州電力八丁原地熱発電所から回収された地熱スケールの破壊・除去実験を行い,性能を評価した. ・貼り合わせ型直線状および円弧状成形爆薬線を組み合わせた成形爆薬線を製作し,九州雷力八丁原地熱発電所から回収された地熱スケールの破壊・除去実験を行い,性能を評価した. 上記の結果を取りまとめ,貼り合わせ型直線状および円弧状を組み合わせたV型成型爆薬線を用いた有用な生産井・還元井の再生技術の可能性を示した.この結果を用いることにより,地熱発雷の高効率化・長期運用の可能性へ寄与すると期待する.
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