核融合炉ブランケット用に開発を進めているセラミック材料の診断への、発光もしくは蛍光材料の適用可能性を調べた。電気特性の分布を直接観察する手法として、~1x10^<-6>S/mおよび~1x10^<-2>S/mの異なる電気伝導度を示す2種類の焼結SiC板を対象に無機EL材料を適用し、これら電気伝導度の違いを発光の有無としてとらえることが可能であることが分かった。また、蛍光タンパク質GFPおよび電位感受性蛍光色素DiBAC4(3)については電界の向きに応じて発光領域が変化することが分かり、セラミック材料近傍における電位分布の変化をとらえる手法として適用できる可能性がある。このうち、DiBAC4(3)を金属基板上のセラミック被覆領域の検知に適用したところ、被覆されていない領域で発光が弱まった。セラミック被覆の分布を反映した電位もしくは電流分布がDiBAC4(3)蛍光色素の分布を変化させ、被覆領域分布の検知が行えたと考えられる。
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